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わたしは解禁になった青い布で、子どもが乗れるぐらいの大きさの馬のぬいぐるみを作ることにした。青い布はスキル産で、たて髪としっぽはスキル産の綿花から去年の冬に自分で撚って糸にしたものを、うちの藍で染めたものを使ってみた。
ぬいぐるみの中身はスキル産の綿花だ。ぎゅうぎゅうに詰めてみた。ちなみに種は実験農場に植えた。勿体ないからね。
青い布に一部白い糸で刺繍も入れてみた。鞍のような布飾りも置いてみて、結構いい感じに出来上がった。さぁ、これはアルヴィン様から頂いた可愛い小鳥のブローチのお礼の品のつもり。9歳の男の子へのお返しを考えたけど、良い物が無かったのよねー。どうせなら受け狙いで良いかなと。木で作れば木馬になるけれど、青い布の解禁記念にもなるから記念にいいよね。
辺境伯家の定期便につっこんで、手紙に“小鳥のブローチ可愛かったです。とても嬉しかっ たです。ありがとうございました”と書いてこっちもつっこんでおいた。良し!
「アルヴィン、定期便に面白いものが入っていたぞ。お前宛てだ。」
「何ですか、お爺様。」
「ほれ。これだ。大きな馬のぬいぐるみだな。アスタ嬢からお礼の品らしい。」
「うわぁ。馬、馬のぬいぐるみ。それも大きい。それに綺麗な青い馬だ。」
「うちの紋章の馬に似ているな。わざわざ似せてくれたのかもしれん。良かったな。アルヴィン。」
「ははは。小さな鳥のブローチがこんな大きな馬のぬいぐるみになって返ってくるなんて、想像もしなかった。やっぱりあいつは面白い。」
「大事にするんだな。」
「はい。」
アルヴィンは青い馬のたて髪のすぐそばに白い糸で、自分の名前“アルヴィン”と刺繍されているのを見つけた。その刺繍を指で優しく触れながら、光に当たるとキラキラする赤い毛とくりくりの好奇心に満ちている目を持っているアスタの姿を思い出す。俺もあいつを驚かせたい。そんな野望を胸に誓った。
その後、アルヴィン様からお誕生日のプレゼントだと、小さな真珠をいただいた。添付の手紙には、自分で海から採ってきたって書いてあって、びっくりした。今後、毎年1個採ってきて贈ってくれるらしい。お礼の手紙を書いたけど、驚いたことを書いたら、してやったり感の返事が届いた。アルヴィン様ってよくわからない・・・。
【今日のスキル】
レベル 29
畑 90面
栽培できるもの 小麦 トウモロコシ 大豆 カボチャ サトウキビ 菜の花 きゅうり 人参 綿花 ジャガイモ トマト 玉ねぎ レタス
工房 飼料工場…鶏の飼料、牛の飼料、ミツバチの飼料 小麦加工工房…パン、食パ
サトウキビ加工工房…砂糖 牛乳加工工房…チーズ、バター 肥料工場…肥料
製糸工房…青い糸、青い布 製油加工工房…植物油 大豆加工工房…醤油
卵加工工房…マヨネーズ
牧場 鶏の飼育所…卵 牛の飼育所…牛乳 養蜂施設…ハチミツ 釣り場…魚
果樹園 リンゴ ブドウ コーヒー イチゴ 桃