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第5話 崩れた境界


ー数時間後ー

ヴァルキュリア本社の休憩室。

白はぼんやりとTVのニュースを眺めていた。


「ー東京区華吹町の裏通りにて、血塗れの遺体が発見されましたー」


アナウンサーの声は震えていた。

だが言葉を止めることなく、淡々と続けた。


「推定年齢20代後半の男性。遺体には踏み潰されたような痕があり、睾丸が切除されていたとのことです。警察は猟奇殺人の可能性も視野に…」


白は、その瞬間、呼吸が詰まった。


皮膚がストライプ柄の男。

あの異形――救済の姿が、脳裏にフラッシュバックのように焼きついた。


テレビ越しに、アナウンサーまでもが動揺を隠せなかった。


「…犯人とみられる人物は、“皮膚がストライプ柄だった”という目撃証言が出ています。……え?台本間違えてない?……本当にこれで……?」


白の背筋がゾクリと震えた。

視界が歪み、思考が泡のように浮かんでは弾ける。


そして――


白「なんで……!!!なんで……!?……あの男が……!!」


ガタッ、と椅子から転げ落ち、床に両手をついたまま、吠えるように叫ぶ。


白「なぜ今あらわれ……た?ん)る??……るてす?。んそ?」


記憶の境界が破れた。

白の口から漏れ出したのは、既に“白”の言葉ではなかった。

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