Track4
いい加減次夏祭り行きます。
音弥と陸翔の心の声が同時にあるTrackなのでより注意して見てくれると嬉しいです。←作者の実力不足
「よし覚えたと。」
「え!?」
今練習中。陸翔が練習開始で天体観測を30分で覚えたらしい。
「『えっ!?』って言った通りだけど」
陸翔がそう言いいながら天体観測のフレーズを軽く弾いて、重低音が鳴り響く。陸翔、本当にすごい。この短時間で覚えたのか。正直陸翔は将来、世界で活躍できるベーシストになると思う。これからもっと成長して行くんだよな…よし、僕も頑張ろう。
「てか音弥どう?」
陸翔から質問が飛んでくる。
「今2曲完成したところ。」
「そうなんだ…?!早くない?歌詞覚えて、音程合うように練習して完成度を高める…それを30分で2曲やったの?」
「うん。多少の音楽の才能があるらしいから生かさないとだしさ。」
「バケモンかよ…」
「じゃあ僕はさっき言われた通り着物着る練習してくるから。」
そう言って音弥が地下を出ていく。
さて練習するか。次は…HANABIか。
一旦音源聞いてみる。
「…もう1回 もう1回」
成程…意外とすぐ行けそう。ここをこう弾いてここの部分は転調だから……
ー20分後ー
こんな感じかな。よし、終わった。
「音弥!終わった。」
大きな声で陸翔に呼ばれたのが聞こえた。
結構上手に出来たから早く見せたいな。
そう思いながら地下に戻る。
「ベース終わった?」
「うん。なんか調子良くて意外と早くできた。音弥もそれ1人で?」
「うん。なんとかネットで調べてやったんだけど…どう?」
「上手いよ!本当に初見?」
「そう言ってくれて嬉しいよ。てことでじゃあこれで一通り終わり?」
「うん。今日は解散で。ちょうど来週夏祭りだから当日の昼ぐらいに※リハしようか。」
※リハ:「リハーサル」の略称。個々の場面を本番と同様に進行させて、進行を確認する行為。(Wikipedia)
「分かった。じゃあまた来週。」
そう言いながら僕は陸翔の家を出た。
「ただいま。」
「おかえり。」
家に帰り母が家にいた。
「音弥、最近勉強してる?」
ビクっとした。そういえばここ数日バンドのことしか考えてなかった。
「あ、してない…」
「しっかり勉強しなさいよ。」
「はい…」
前に『進学校にいかせようとしていた。』と言ったが実は少し自分の意向も入っている。幼稚園に通っていた頃に進学校行きたいな…とほざいたら親がたまたま聞いていて受験する運びとなった。陸翔も同じような理由らしい。正直冗談交じりで言ったので感謝していいのやら悪いのやら…自分の部屋に入ってようやく気づく。
「僕の部屋防音材なくね?」
気づくのが遅すぎた。これは痛い。どうするものか…よし、覚悟を決めた。僕は母の元へ向かう。
「お母さん。」
「どうしたの?」
「僕の部屋に防音材を貼ってください!」
「あ、いいわよ。」
結構あっさり叶えてくれたことに驚く。
「陸翔のお母さんが音弥くん頑張ってますっていう連絡をもらってこれはお母さんも頑張らなくちゃって思っちゃって。」
母と陸翔の母が繋がっていたんだ。衝撃だな。
「じゃあ業者頼んどくから勉強してきなさい。」
「はーい。」
ー数日後ー
「すっご… 」
防音材が自分の周りを囲んでいる。
「ちょっと歌ってみるか…」
〇〇
「ふぅ、歌った歌った。」
さて聞こえてるかな…
扉を開けて母のところに歩み寄る。
「お母さん、部屋から音聞こえてた?」
「いや、何も。」
これはすごいぞ…革命だな。
よし、これで家でも練習ができる!
後1週間練習頑張るぞ!