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???・2

 雨が降ってきた。


 この世界の雨は冷たい。文献にあった通りだった。弱った者を執拗に虐める、酷いものだ。


 もう、どれだけ逃げ続けたのだろう。

 足に力が入らない。眩暈はついに視界を歪め始めた。


 駄目だ。追手との交渉はできない。それを、この数日で悟った。


 もう、隠れることに専念したほうがいいかもしれない。そうすれば、少なくとも見つかることはないだろう。


 どうしてこんなことになったのだろう。そんな、間の抜けた疑念がぷかりと浮かんだ。


 私には、人間が理解できない。……何故だか、それがとても悲しかった。


 ああ、疲れた。


 ついに、膝が折れた。濡れた地面に、鈍い音が響く。

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