大聖女との謁見
「神殿からの来訪要請ですか」
「大聖女様がウェルの噂を耳にされて、是非とも会ってみたいとの事だ。神殿に来訪してくれ」
「分かりました」
公爵の頼みは拒否は出来ないので、素直に承諾した。
「・・・・」
閲覧室に向かう途中で聖騎士達から殺気を込めた視線で睨み付けられた。
「貴方が武装着ぐるみを開発したウェルか」
「はい、私がウェルです。大聖女様、お初にお目にかかります」
「貴方の噂を色々と耳にしています。セシアンナ皇女から聞いたのですが、治癒魔術を使えるそうですね。私に治癒魔術を見せてくれませんか」
「畏まりました」
大聖女の要求を受け入れた。
骨折した聖騎士の腕を治癒魔術で治療した。
次に足を欠損した聖騎士の足を再生させた。
「・・・・」
大聖女の反応が消えた。
「お前達は下がっておれ」
大聖女が人払いをして、僕と二人っきりになった。
「実は私の便秘、脱毛症、水虫、肩こり、小じわ、腰痛を治療して欲しいのです」
大聖女は長年に渡って便秘、脱毛症、水虫、肩こり、小じわ、腰痛に悩まされていたらしい。
「畏まりました」
治癒魔術で便秘、脱毛症、水虫、肩こり、小じわ、腰痛を治療した。
「おお、便秘、脱毛症、水虫、肩こり、小じわ、腰痛が治っているわ。ウェル、感謝します」
大聖女は歓喜の余り踊り出した。
「・・・・」
やり過ぎたみたいだ。
「こほん、ところで褒美についてですが、貴方はギネヴィアと婚約する為に貴族になりたいとセシアンナ皇女から聞いています。私が男爵になれるよう王宮に推薦します」
大聖女から男爵に推薦してくれるとの褒美をもらった。