皇女殿下との出会い
私はプラチナ帝国の第一皇女セシアンナ。
留学の為に隣国シルバー王国の王都へ向かう途中で倒れている少年を発見した。
「大丈夫ですか」
「お腹が空きました。食べ物をください」
話を聞くと空腹の為に倒れたらしい。
「頂きます」
彼に食料を渡したら、凄い勢いで食べ始めた。
「ありがとうございました。もう大丈夫です」
「それは良かったです。申し遅れました。私はプラチナ帝国の第一皇女セシアンナと申します」
「貴女は皇女様なんですか。僕は、いえ私はウェルと申します」
「無理に敬語で話さなくても、私は構いませんよ」
「不敬罪になりますので、敬語はやめません」
ウェルは年下とは思えないくらいに大人の雰囲気を漂わせた少年だった。
どうやら見聞を広める為に旅をしているらしい。
「付近の町まで送ってあげるわ」
「ありがとうございます。助かります」
セシアンナ皇女に付近の町まで送ってもらう事になった。
「盗賊の襲撃だ」
「かなりの大人数だぞ」
その夜大勢の盗賊に襲撃されてしまった。
護衛達がとても苦戦している。
「僕も闘います」
「ウェル、危険です」
「大丈夫です。任せて下さい」
僕は盗賊達に突撃した。
「ち、ガキが粋がりやがって」
「生意気だぜ」
「そんなに死にたいのか」
「「「ぎゃあああ」」」
そして盗賊達を次々と瞬殺していった。
「何だこのガキは化け物か。野郎共、さっさと始末しろ」
「お前が頭か。覚悟しろ」
「ふざけるな。返り討ちにしてやる」
「ぎゃあああああ」
頭も瞬殺してやった。
怪我をした護衛全員を魔術で治療した。
「もう大丈夫です」
「怪我人を治療してもらい、感謝します。私は護衛隊長のガードです。ところでウェル殿は武術士なのですか。それとも魔術士なのですか」
「違いますよ。多少武術や魔術を習っただけの普通の平民ですよ」
「「「「「絶対に普通の平民じゃない」」」」」
何故か護衛の全員がハモって否定した。
本当に普通の平民なのに。
「隣国の王都まで護衛に加わって欲しい」
ガードさんから隣国の王都まで護衛に加わって欲しいと頼まれた。
「良いですよ」
急ぐ旅でないので、取り敢えず引き受けた。
「そうだわ。私の留学する王立高等学園に通ってみない」
セシアンナ皇女から留学する学園に通わないかと誘われた。
話によると聖騎士科、聖女科、武術士科、魔術士科、召喚士科、錬金術士科があるらしい。
「是非とも通わせて下さい」
学園に興味があるので、直ぐに承諾した。
こうして僕はセシアンナ皇女の推薦で王立高等学園に通う事になった。
取り敢えず召喚士科を選択した。