同人誌騒動
「浮気しているの」
「違う。浮気なんかしていない」
ギネヴィアから詰問されたので、浮気なんかしていないと弁明した。
「主様が好きなのはギネヴィア様だけです」
「主様はギネヴィア様一筋です」
ブランとノワールも弁明してくれた。
「・・・・分かりました。貴方を信じます。但し正式に婚約してもらいます」
取り敢えず信じてくれたみたいだが、正式に婚約してもらうと言われた。
「貴女とウェルは男女の関係なのか。事実ならば婚約破棄だ」
「違います。ウェルとは単なる友人です」
ルイモンドから詰問されたので、単なる友人だと説明した。
「私は二人が男女の関係じゃないと信じています」
ギネヴィアは私達の事を信じてくれた。
「・・・・分かった。二人を信じよう」
ルイモンド殿下とセシアンナ皇女は婚約破棄を回避した。
「貴方とランスロットはホモの関係なんですか」
「貴女こそベルリーナとレズの関係なのか」
アーサーとロザリアは破局しそうな雰囲気だった。
「貴方とアーサーは同性愛の関係なのかしら」
「貴女こそロザリアと同性愛の関係なんだろう」
ランスロットとベルリーナも破局寸前だった。
「四人共、落ち着け。これは誰かの悪意のある捏造だ」
「四人が同性愛者だという目撃者は一人も居ないわ」
「踊らされては駄目です」
「冷静になって下さい」
僕達は悪意のある捏造だと四人を説得して、何とか破局を防いだ。
これはヒロインの仕業に違いない。
必ず証拠を掴んで、断罪してあげるわ。
絶対に赦さない。
ギネヴィアの怒りは限界を超えてしまった。
しかし薄い本を作成しているのも、本をバラまいているのも、どちらも目撃者が一人も居なかった。
非常に残念だけど、証拠がなければ罪に問えない。
今回は諦めざる得なかった。
今回の騒動で同人誌という新たな文化(?)が誕生してしまった。
しかもボーイズラブ、ガールズラブ、婚約破棄が流行するようになった。
「あの少年達がボーイズラブの元祖か」
「別行動にしないか」
「分かった」
アーサーとランスロットは周囲の視線に耐えきれず、別行動をする事にした。
「あの少女達がガールズラブの本家か」
「帰ろうか」
「うん」
ロザリアとベルリーナは速攻で帰宅した。
「私は貴女とは婚約破棄する。私は真実の愛である同性愛に目覚めたのだ」
「私は貴方との望まない婚約を破棄します。そして同性の彼女と婚約します」
「何故なんだ。どうして婚約破棄がこんなにも続くんだ。やはり私が婚約破棄などという不吉な言葉を口にしてしまったのが原因なのか」
ルイモンドは薄い本に載っていた婚約破棄という言葉を口にしてしまった事を後悔した。
まさか婚約破棄などという愚行が夜会で流行するとは完全に想定外だった。
後悔先に立たずである。




