旅立ち
過去に投稿した短編を連載版に改編しました。
「もうウェルに教える事は何も無いので、卒業試験を受けてもらう」
卒業試験を受ける事になった。
試験場所は人の立ち入らない砂漠だった。
「一番威力のある魔法を見せろ」
試験内容は一番威力のある魔法だった。
【メテオ】
隕石が砂漠に落下して、激しい衝撃波と衝撃音が発生した。
砂漠には巨大なクレーターが存在していた。
少しやり過ぎてしまった。
「・・・・」
イッカク師匠の反応が無い。
「・・・・ご、合格だ」
試験に合格したので、遂に卒業した。
「もうバテたのかな」
「まだまだバテてません」
薄暗い場所で少年と老人が素手で闘っている。
少年の拳技で老人のが吹っ飛ばされた。
「見事だ」
「これで免許皆伝ですね」
「勿論だ」
「やった」
老人から免許皆伝を認められて、少年は歓喜した。
僕はウェル。
前世は自衛隊で兵器開発をしていた。
今世では山奥の隠れ里で暮らしている。
僕には二人の師匠が居る。
魔術の師匠イッカク。
武術の師匠ニカク。
赤子の時に隠れ里の近くの森に捨てられていたのを師匠達に拾われて、今日まで育ててもらった。
ウェルという名前も師匠達が付けてくれた。
十二歳になった僕は旅に出る決心をした。
卒業試験と免許皆伝の試練もクリアした。
「イッカク師匠、ニカク師匠、今日までの御指ありがとうございました」
「ウェル、本当に旅に出てしまうのか」
「これからも私達と一緒に暮らそう」
「申し訳ありません。どうしても旅をしてみたいのです」
師匠達に引き止められたが、決心は変わらない。
「・・・・分かった」
「・・・・仕方ないか」
「ありがとうございます」
「それじゃ出発します」
「「「「「ウェル、身体には気を付けて」」」」」
「分かった。皆も元気でな」
隠れ里の皆に見送られて、僕は旅立った。
「あれ、保存食が切れてしまった」
近道をしようと森の中に入ったのだが、どうやら迷ってしまい、うっかりと保存食を切らせてしまった。
何処かで木の実でも調達しないと、このままでは飢死してしまう。
必死で木の実を探したが、見つからなかった。「」
「お腹が空いた。もう動けない」
「ドサッ」
遂に体力が尽きてしまい、倒れてしまった。
「大丈夫ですか」
いよいよ餓死寸前になった時、優しい女性の声が聞こえた。