黒い硬いデカい
後の祭りってこの事だよね。
部屋の中心で待ち受けているダンジョンマスターらしき黒い塊を見ながらそう思った。
「不意打ちでもするかと思ったが、正面から堂々と挑んでくるとは良い度胸ではないか。」
玉座っぽい椅子からゆっくりと立ち上がりながら話しかけてきた。
「おお!?黒いの喋った!」
「失礼な!?その程度当たり前の事。見くびるでないわっ!」
思わず本音が漏れてしまったがいいツッコミだな。
将来が(倒すから無いけど)楽しみだな。
「なんかすいません。じゃぁ、時間もないですしサクッと倒させていただきますねー。」
「フン、私をその辺の雑魚と一緒にするでないわ。軽く捻り潰してくれる。」
目の前の黒い塊が歪み、黒いゴーレムが目の前に現れた。
「どうだ、これこそ我が至高のゴーレムよ!」
「すごく…大きいです…。」
と、とりあえずわかる人には分かるネタをぶっ込んで戦闘開始!
ゴゴゴゴゴゴッ…
ズーーン…ズーーン…
なんか凄まじく地響きするけどヤバいんじゃね?
これ勝てなかったら死ぬんじゃん!
「こんな所でやられてたまるか!」
奪いたてのスキルを駆使し、ゴーレムを溶かしにかかる。
ジュワッ…ジュッ…
…あんまり効いてないなー。
どうしよう…
「ふん、所詮その程度か!ゴーレムの力を思い知らせてくれるわ!」
「くっ、悪役が言いそうなセリフベスト10みたいな事言いやがって!まだ本気出してないだけよ!」
と、強がってはみたもののあまり効いてないんよな攻撃。
どうしようか考えているとゴーレムの腕が光り
「ファッ!?」
とっさに左に避けて振り返ると今いた場所がえぐれて大きなげんこつが突き刺さっていた。
「マジか、ロケットパンチ搭載とか聞いてない!」
「ふはははは、貴様のような貧弱なポルターガイストとは格が違うのだ!」
高笑いをしながらロケットパンチを連打してくる。
「ちょ、マジで待った!?死ぬやん!」
(セドリック様)
「ヤバい、死ぬー!」
(セドリック様)
こんな時にインデックスが呑気に話しかけてくるけどそんな場合ではない、当たったら死ぬ!
(セドリック様の防御力では心配ございません。)
はい?
(セドリック様の防御力には及びませんのでご安心ください。落ち着いて念力を使えば足元にも及ばない相手でございます。)
マジか。じゃぁ、大丈…b
いやいやいやいや、そういう問題じゃない。
見た目的にNGです。
とりあえず念力でワンチャン浮かせてみよう。
「念力!」
ゴゴ…
浮いた!
よし次は…溶解液…?
の中に漬け込んでみよう!
念力で溶解液も浮かせてボチョンっと…
ジュワッブクブクブクブク…
「なっ、貴様なんて事を!正々堂々と戦え!」
「うるさい!いきなりロケットパンチしてきた奴に言われたくないわ!」
黒い塊と言い争っている間にゴーレムは跡形もなく溶けてしまった。
レベルが上がりました。
現在のレベルは5です。
おお、なんか頭に声が聞こえた!
っと、それよりもダンジョンマスターである!
取り込んでスキルをゲットだぜしなければ…
念力で小石飛ばして穴開けてみよ。
ビュッ!
「ぐわっ!?」
「あ、食らうんだ。じゃぁ、そのまま続けて終わったら取り込むか。」
「ちょ、おま、慈悲の心というものがないのか!?ぐわぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあ!」
「ごちそうさまでした。スキル鑑定!」
スキルダンジョン生成:任意のダンジョンを生成する。
ダンジョンの広さやクオリティは自身の魔力を使って上げることが可能。また、使用する魔力をストックしダンジョン生成に使用可能。
スキル眷属生成:自身を守護する眷属を生み出せる。生み出せる眷属の数はレベルによって異なる。
スキル魔物生成:ダンジョン内を徘徊する魔物を生成可能。1度生み出すとその後はオートスポーンする。
おお、なんか超便利。
ダンジョン生成を使って色々作れってことやな。
とりあえず作れる場所に制限はないみたいだしここ出たら作ってみよ。
とりあえず今のステータス。
名前:セドリック・シモン
レベル:5 種族:フェアリースライム
状態:
HP:628
MP:24586
攻撃:5
防御:4087
魔法攻撃:1628
魔法防御:4678
素早さ:71
運:100(Max)
スキル:女神の慈愛、変態、言語理解、回復魔法(LvMax)、インデックス、収納空間、鑑定、念力、
ランナー、溶解液、ダンジョン生成、眷属生成、魔物生成
称号:異世界からの転生者、女神の慈愛を受けし者
変態出来るもの:スライム、ホーンラビット、ポルターガイスト、ダンジョンマスター