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【完結御礼】黒姫ちゃん、もっかいゆって? ~ 異世界帰りの元リーマン魔女っ子なんやけど転生物のアニメっぽく人生再デビューしたいっ ~  作者: 香坂くら
はっき 夢の世界のわたしは過去のわたしでもあって別の人生を歩んでる愛おしい人でもあって。

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08 屁理屈こねる小便臭いガキと大人ぶるブサメン

異世界魔女っ子の地味系・日常系・ファンタジーラブコメ。

今日も行きマシタ!


絵入りました。(文末)


「どうして昨晩電話に出てくれなかったんですか? とても心配したんですよ?」

「――っ?! それよりさ、番号。……どーして知ってるの」


 撫花(ぶけ)さん、コンビニのイートインで待ち合わせってゆーから仕方なしに来た。

 陽葵(ひまり)の登校を見計らっての合流やった。


「言わなくても分かってるでしょう? サラさんに教えてもらいました」


 なんだよ、そのトゲトゲした答え方。悪気はないって態度。

 頬がヒクヒクした。

 どうにも身体が重いのでテーブルに突っ伏して、コーヒーから漂う湯気越しに撫花さんをジロ見した。彼、目の下にクマができてる。それにやたら目じりが下がってる。……眠いの? それで締め切りは間に合ったの?


「あのさ、個人情報ナントカ法ってあるやん。幾ら前世がレインツっても、そりゃアカンやろ。知らん番号からの着信に出るワケも無いし」


 ――やたら疲れた。

 もう帰ろう。

 そもそもなんでわたし、異世界(ここ)に来たんや。絵を習うためやろ。

 過去をグシャグシャ掻き乱すために来ようとしたワケちゃうし。


 だいたいもうひとりの自分ってったって、ちゃんと別人格があるんやし、完全に別人やし。それどころか、()()()()()()、よりによってレインツ名乗るとかあり得んし。


「おまけにさ。なんでわたし、陽葵に嫌われなアカンのッ!」


 べそべそジンワリ、また泣けてきた。

 グスッ。そうだよ。

 サラさんに時間延長してもらったり、わざわざ野宿したりしたのは、陽葵にヒトコト詫びたいって思ったからなんだよ。そうしなきゃ気が収まらないって、思っちゃったからなんよ。


「でもさ。謝ってどーなるってんや。わたし、あの子に赦してもらいたいんか? カン違いしてたって誤解を解きたかったんか?」


 朝になって冷静になったらちょっと自己チュー、自己マンゾク、自分の思いを満たしたいだけのサイテイ女やとふたたび強ーく自覚した。

 まだ熱いコーヒーをグイとノドに流し込んだ。


「あづっ!」

「もーほらほら。はいハンカチ」


 オジサンからハンカチを受け取り、口元をぬぐう女子中学生の図。

 学校にも行かんと何やってんだ? てなカンジで周囲のご年配かたがたの視線が弱った心をさらにえぐる。


「――ハナヲちゃんさ。……エンコーしかけたんだって?」

「――ぶっ?! な、な、なんで……!」

「昨日の晩、知らないオジサンとしゃべってたときに警官に職質されたでしょ? そのとき、そのオジサンにエンコー持ち掛けられてたんじゃないの?」

「……なんで。……それを」

「警察から電話掛かってきたから。……嬉しかったよ?」


 嬉しい? なんで? イミが分からん。


「そのときはウソの言い訳せずにわたしたちの名前を出して、一生懸命に事情を説明したんでしょう? 珍しい名前だからお巡りさんすぐに調べて連絡くれたよ? ――でも逃げちゃったらダメだよ。急いで警察署行ったのに、ハナヲさん、とっくに逃亡しちゃってたし」


 ……待って。

 あれって夜の10時くらいだったでしょ?

 わざわざ警察署まで来てくれたん?!


「……エンコーちゃうし。……パパ活ゆーんやし。……って違う! 向こうが勝手に声かけて来ただけやもんッ。つーか、撫花さんが『今日は帰れ』ってゆったよね……!」

 

 もう、わたしの負け。

 ゆえばゆうほど自分のダメさ加減に落ち込んでしまう。

 撫花さん。陽葵。迷惑かけてごめん。


「もう一度ウチ、来る?」

「……行く」



◆◆



 シヤワーを借りた。

 もう陽葵には言い訳できん。


 言い訳でなく、誠心誠意コトバと態度を尽くして潔白を信じてもらわんとますます自分がキライになる。昨晩の垢を洗い流すうちにやや気持ちの持ちようが改善した。


「制服、洗っといたから。ひとまずこれ着ておいてください」

「! あ、洗った?! ふ、服……さ、触ったん……?! も、もしかしてし、下着も……」

「そりゃ……。あ、ニオイ嗅いだりとか変態じみた行為はしてませんのでご心配なく」


 ご心配やとォ……ご心配しまくりだよッ!


「干すのは自分でするからッ。撫花さんは仕事場でも籠っててクダサイッ!」

「はいはい」


 クッ。

 どこまでも「大人です」って余裕の態度やな……。



◆◆



「撫花さんッ。コレ、この服。ダブダブなんやけど!」


 ふすまを開け放ち、クレーム。

 ホントはダブダブが気になってるんやなくって、その服がどー見ても撫花さんの物やったから。だって中に着るTシャツも、スエットパーカーも、それからズボンも。あまりにあまりにラージすぎっ。

 それに撫花さんのニオイが……!


「撫花さんッ、もーっ……ぶけ、さん……?!」


 撫花さん、大イビキかいて。

 ――寝てた。



挿絵(By みてみん)

暗闇姫ハナヲ「……寝てるし」

昨日、PV600超……! しかも短時間・集中型で記録。

この現象、わたし知ってます。

「とりまDL・チラ見後剥がし」現象です。

ゲリラ豪雨ならぬ、ゲリラ快晴、2~3日後に「バリッ」とブクマ剥がれるんだから。

わたしが過去に書いた関連エッセイに動きがあるのがその証拠だーっ。

(お礼が言いたいだけの痛いツンデレだと解釈してクダサイ)

⇒追記:先ほど見たら各種エッセイに評点が加算されてました。

(2022年5月7日23時頃確認)恐縮です。有難うございます。


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【以下テンプレあいさつ】

最後まで読んで頂き有難うございました。

「良い」と思った方は感想、ブクマ、評価、いいねなどで応援お願いします。

(出来るだけブクマ剥がさんでね)

暗闇姫ハナヲと魔女っ子一同、そして香坂くら、感謝・感激いたします。

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