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【完結御礼】黒姫ちゃん、もっかいゆって? ~ 異世界帰りの元リーマン魔女っ子なんやけど転生物のアニメっぽく人生再デビューしたいっ ~  作者: 香坂くら
ろっき ワガママじーさんを救うために生意気な妹の願望を叶えるのも姉の大事な務めなんや?

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にじゅご。 破壊していーの?


 (テネヴ)館はパッと見、メッチャ古い洋館のようである。

 肯定的にゆえば、歴史ある西洋風高級ホテルに見えなくもない。


 だけどしかし。


「この階、一通り回ったよね? 下に向かう階段が無かったの、なんでかな?」

「そりゃ幻術魔法がかかってるんでしょう。魔道士【原子(ゲンコ)】の仕業だと思います」

「またゲンコか。ヤだな」

「でさ、そこ。ほら、上がって来るエスカレーターはあるよ?」


 ルリさま、ナイス観察眼!

 いやー下りエスカレーターはやっぱり無い!


「じゃあ答えはひとつ。――ハナヲ、やっちゃいなさいな」

「やっちゃう? な、何を?」


 シータン、わたし服ののソデに手を突っ込み、魔法の杖、【双妖精(ジモコレヌ)】を抜き放った。


「ぱら・らったんたーん。ハナヲの秘密道具、魔杖【双妖精(ジモコレヌ)】う!」

「……いや、シータン。杖はいーんやが、これでどーしろと? ……まさかと思うけど……」


「いっそ破壊の限りを尽くしましょう。漆黒(ノワルディジェ)姫だってモンク言わないと思います。知らんけど」


 出た、知らんけど。

 いやそれは無責任とゆーものデスよ、シータンさん?


「ナニゆーてますのやら。そりゃ襲って来る不埒な敵が現れたら、それは、降り掛かった火の粉。しっかり払わさしてもらいマスけれど。イミ無く人んちを壊すのはいかがなものかと思いますよ?」

「いーんです。わたしが許可します。ハナヲはアタマがカタイです」


 プーッと膨れるシータン。んじゃ君が破壊してみんさい。

 ワーワーゆい争ってる横でルリさま。


「そりゃ、床を壊して進めば階下には行けるでしょ? 修理代はバカになんないだろうけど」

「ドントウォーリー。それはなんとかなりますよ。知らんけど」


「魔女っ子はいつもそーやって、わたしんちも破壊してんのやな?」

「魔女っ子って言われるのは心外です。せめて魔女お姉さんと」


「モメてる場合じゃないでしょ。何とかしなきゃこの先には進めないよ?」

「うーん……そだね。もうじき夕方の6時やし、いったん食堂に戻ろう。漆黒姫に断りを入れるんや」

「ハナヲのマジメさが出たね。ま、わたしも賛成だよ」


「仕方ないですね。今日のところはお二人のカオを立てておきましょう」


 クライアントの顔色はうかがっておかんとね。

 破壊するにしても、漆黒(ノワルディジェ)姫のオーケーはもらっときましょ。


挿絵(By みてみん)

ハナヲ「破壊魔やないですから」

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