じゅうしち。 ナイショの賭け事?
29日に間に合わなかったです。
「オイッ、チビコロンッ! オメエさん、単純明快な賭け事だとウソつきやがったな?!」
ミズーリジイチャンが、かんなぎリンに激ギレ。
額の浮き出た血管からピューピュー血が噴き出してる! ホントにキレてどーすんのッ!!
「あー噴水。まるでマンガですね」
シータンっ、冷静に眺めてる場合や無いっ! はやく手当てしてあげてっ!
「ウソじゃありませんよ! 漆黒姫さまから『ありがとう』の御言葉を頂くなんて、確かに途方もない挑戦です。今まで多くの者が挑みましたが誰ひとりとして果たせた者はいませんし。でも、だからこそなんです! これほどシンプルで明快な賭け事がありますか?! 単純明快とは申しましたがカンタンだとは言ってませんし! 困難だからこそ賭けとして成り立つんですよ!」
リン。アンタ堂々のたまわってるけどね、それさ、何も聞かされずにチャレンジさせられてんのよ? わたしたち。そりゃジイチャンの御立腹、当然やで?
「リンさ? ミズーリジイチャンがキレた真の理由、分かってる? 負けたらあの……なんだっけ、アトラクション施設、没収されんのやで? てーかさ、なんでそんな賭けを上乗せしたん? ジイチャン?」
「賭けに勝てば最強の経営コンサルタントをつけてくれるって、漆黒姫さまがの。――ああっクソッ、騙されたぞ―いッ」
気持ちは分かる。わたしらも同じ気持ちや。
「あのう、質問いーですか? かんなぎ試験管」
「はい、どーぞ」
「それならどーして、探し物がどーとか、回りくどい説明をわたしたちにしたんですか? 最初から漆黒姫さまのご機嫌取りって言ってくれてればよかったのに」
「大変良い質問です、ココロクルリさん」
良い質問やと?! ドツくよホントに。
わたしらから集中砲火を浴びるリンは「フーッ」と緊張をほぐすように息を吐き、例の魔法ボールペンを取り出してじっくり眺め、ブルッと身を震わせた。
「だって。探し物……というコトにでもしなきゃ、漆黒姫さまの公認賭博にならないでしょう? それに、そんな真相がバレたら、キャスト全員あの世行きですよ。だからこれまで隠し通して来たんです」
エライものを背負わされたものです。と肩を落とすリン。
わたしも被害者なんですアピールでアール。
「ま、漆黒姫が知れば、確かに賭けになんないですしね」
うなづくシータン、一応の理解を示す。
そりゃ。
まさか自分が賭けの対象になってるなんて、思いもしてないでしょうよ。
かんなぎリン「だって。仕方ないでしょう?」
最近家族との時間が増えた分、執筆時間の調整が難しくなりました。
書けるときにまとめて作業しますのでランダムな投稿になります事、ご容赦ください。




