表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結御礼】黒姫ちゃん、もっかいゆって? ~ 異世界帰りの元リーマン魔女っ子なんやけど転生物のアニメっぽく人生再デビューしたいっ ~  作者: 香坂くら
ごきっ 魔女っ子だって女の子だもの、たとえ異世界の住人だろうとラブコメ展開しちゃうから応援してほしいっ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

124/326

さんっ。(ぜんぺん) 「昇降口にて」


 担任との面談を終え、落ち込み気分で帰途に就く。


「……担任めぇ、ヒドイゆいようやな。でもま。なんやかんや夏休みや! ワクワク前向きになろっと!」


 廊下の窓から空を眺める。

 ちょ?!

 黒雲がモクモクし出してる。……なんてこった、雨降りそう。さっきまであんなに天気良かったやん!


 とっとと帰んなきゃ。

 ダッシュで階下へ。



 昇降口に着くと、陽葵と惟人が待ってくれていた。


 ……あ、いや。

 たまたまわたしが追いついただけ?

 何だか知らんが睨み合いしてる。


「ナニふたりでカオ突き合わせて()掛け合ってんの? 魔力がちびり漏れて近寄りにくかったで? それにどおりで外で暗雲立ち込めてると思ったよ」


 ギロリと陽葵がカオを向けた。


 ――上履きやら工作物やら、長期休みを区切りに持ち帰り必須の荷物を抱えているものだから、ちょっぴり滑稽で可愛らしい。ところが()い放ったセリフは魔王魔女さまそのもの。


「勇者ごときが口答えとは、千年早いんや。わたしの前にひれ伏して詫びろ。そう命じたんや」


 もう陽葵ったら。ホラ、他の生徒たちがヘンな目して通り過ぎてるよ?

 ここはアステリアとちゃうんやから、ここでそんなゆい方したらただの厨二病丸出し人間にしかなんないって。


 それか逆に、見える人には見えるやも知れんし、アンタの闘気オーラがさ? そんなの厄介でしょ! だから早く仲直りしなさいっ。


「陽葵が、僕の英語の点が悪いって言うから。けど他の教科は中間テストより上がったんだぞって答えたんだ。そしたら――」

「そしたら……?」


「……あ。いや。……なんでも無いよ、アハハ……」


 惟人、誤魔化し笑い。

 陽葵はツンとそっぽを向いている。


「……?」


 妙な空気になっちゃった。

 ナニコレ、わたしのせい?


「えー、ナニこの空気。まるで『そんなんじゃ、ハナヲみたいになるで?』 ってなカンジの会話になっちゃったようやんか?」


 ふたりのカオが揃ってこっち、向いた!

 そのカオ、()()だってクッキリハッキリ書いてるー!


「ハアッ?! もおっ! わたしやって好きでアホになってんやないから! 一生懸命努力しよーとしてんやっ!」


 ふえぇぇん。

 とうとう身内にまでアホ属性を決定付けられ始めてるう。それってメッチャツラすぎるぅ。


「お父さん……じゃなくって()()()()()()()()。アンタさ、転生前からそんなにアホやったっけ……?」

「アホ……やったけど、そこまでのアホではないアホやったと思いますぅ」


「じゃあ頑張れば? 単に努力が足りんだけやろ?」


 はいぃ、陽葵さま。そうしますぅ。

 

「……あれ? 惟人。……にしてもキミも元気ない?」

「いや。そんなコト、ないよ?」


 陽葵、わたしの服の袖を引っ張る。


「惟人は惟人で悩んでんや。だから説教してたんや」

「どーゆーコト?」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ