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キセキの魔法の蕾  作者: 月季
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導かれた学園③

「失礼します」




【ガチャ】




転入する校舎に入り職員室へ行き事情を説明すると、理事長室へと案内された。




理事長さんは、わざわざおばあちゃん家に来てくれて、この学校の事を説明してくれた。




理事長さんはとても優しそうで格好いい、少しディーラーぽい雰囲気だったけど、なにより私の事を案じてくれた。




ただ、あのディーラーぽい雰囲気は少し苦手で、今まで男性という男性の関わりが家族ぐらいで、その家族もほとんど女性ばかりで、男性と言ってもおじいちゃんやおじさんという年齢で若い年齢の人というのが全くいなかったので、どう対応したらいいのかわからない。



「やあ、待っていたよ」




扉を開けると理事長さんは窓付近で立っていた。



「すいません、遅くなりました」




「いや、いいんだよ。迷わなかったかい?」


「すいません、迷いました」




「・・・・あれー道案内の子寄越したはずなんだけど」




「あ、その人━━━━━」




「居ませんでした」と言おうとしたらーー。




突然、扉がバアンと開き、はあはあと息切れた男の人が現れた。



「すいません!!遅れて申し訳ありません!」



そして、大きな叫び声で盛大な謝りを見せる。




「センリくん?」



「は・・・・は・・・い?」



かなり息切れているみたいなので、返事も声になるかならないかの声だった。



「一応、理事長室だかさ、静かにしてくれるかな?」



「あ・・・・す・・・・いま・・・・せん・・・・はあはあ」



「大丈夫?」



渡された水を飲みようやく落ち着いたようだ。




「あ、あの理事長さん」



「ああ、もうすぐ1限目が始まるね。話しは放課後にね」



「えっあ・・・・はい」



「まだ制服ないんだよね」



理事長さんは私が着ている制服を見て言う。



「えっあ、はい」



着ている制服は前の制服で、この学園の制服はまだ出来上がっていないみたいである。



「これ、とりあえず予備の制服」



すると、理事長さんはどこからかと制服を私に渡してくれた。



「あ、ありがとうございます」



なぜかじっと私を見つめてくる理事長さん。



「あの、何か」



「いえ」



「えっと、どこで着替えれば・・・・?」



更衣室とか案内してもらえばいいのだけど。



「ここでいいんじゃない?」



「は、はい?」



理事長さんは極普通に何気なくとんでもない事を言った。



でもその発言は、絶対に何気なくじゃない。



驚愕な発言だ。



「理事長、それセクハラです」



呆れた発言に男の子が注意するように突っ込む。



「えーー」



「大丈夫、空き教室で着替えよう」



「は、はい」



そのまま男の子に連れられる形で理事長室を出たのだった。




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