236 エセ月下氷人はじめました(その25)
「そうして気が付くと35歳になっていました」
「ぎゃ~~~っ」
それを聞いた私は思わず叫びました(涙)
なんてことを聞かせるんですか!
真夏なのに凍りつきましたよ!(涙)
加藤です
背筋が凍る怪談を聞いた加藤です
ちょっと話が飛びましたね
少しだけ時間を巻き戻します
会社の私宛にお見合い写真が届けられるようになりました
困っている私の所に阿久津夫人(予定)から連絡が来ました
「一度会いたい」
だそうです
たしかアレが来なくなって薬局で検査薬を買って確認するのが妊娠2カ月目のはずです
その後、オロオロして黙っていて+1カ月?
そんでもって「ウチの娘に○出ししやがって!(意訳)」と父親が怒ってひと騒動で+1カ月くらい?
アバウトに考えて4カ月後半強って所ですよね、たぶん
そうすると今はヤバ目なのかな?
流産とか、つわりとか大丈夫かな?
何かあると恨まれそうなので新婦(予定)の家まで伺いました
・・・小心者と呼んで下さい
そうしたらこちらの新婦の家(山田家)と新郎の家(阿久津家)にもお見合い写真が届きまくっているとのことでした
「見捨てればいいじゃない(意訳)」
と言ったのですがそう言う訳にもいかないそうです
やったら村八分確定だそうです
ですから『お見合いオバさん』をやって!、だそうです
さすが町工場連合
某連邦軍なみにくさってますね
しかし、一人勝ち(結婚)を許さない村社会って最低ですね・・・
まあ、そんなこと以外にも真面目に切羽詰まっているってのがあります
ただ単に「いたしません」ってのが通用しないのがリアルでの話です
え?
イミフ?
ではちょっとだけ詳しく話しましょう
知り合いの知り合いの娘の話です
阿久津夫人から聞いた話ですけどね(苦笑)
とあるところに町工場の跡取り娘がいました
家業(町工場)を継ぐのが嫌で進学しました
無事に四大(四年制大学)にもぐりこんでキャンパスライフを謳歌したそうです
学校を出た後は、結構大きい会社に就職しました
もちろん四大なので総合職です
といっても入社したてのペーペーは現場で研修(涙)
期間は3年から5年くらいでしょうか?
要は現場を経験しておけというわけですね
そこまで聞くと『なんか未来は明るい』と勘違いしちゃいますよね(笑)
当然、彼女も期待に胸を膨らませて現場に向かうわけです
ところが、そこでいきなり悪意の洗礼を受けます
・・・現場は高卒の巣窟ですからね(汗)
え?
高卒と四大なら4歳しか違わないからそんなに揉めないのでは?、ですか?
甘い!
甘いです!
砂糖を10杯くらい入れたコーヒーのように(笑)
現場のリアルはマジで違いますよ!
20代の高卒
30代の高卒
40代の高卒
50代の高卒
老若男女?すべています(笑)
そんなところに大学出ただけで将来上司になることが決まっているお嬢ちゃんが入れば判りますよね
「大卒様」と嫌味を言われるくらいはまだマシな方
いたるところで見えない壁、つまりATフィールドにぶち当たるわけです
そりゃそうです
自分は高校を卒業して何年も汗水たらして働いて会社の売り上げに貢献してきた
ところがそれをあっさり上回る給料を大学で立ての小娘が汗をかくことなく受け取っているんですから!
おまけにその未来予想図の現在の上司はクーラーの効いた部屋でのんびり過ごしている
ときどき上司同士で仕事中に「Wカップが~」とか「災害が~」とか雑談している
10時と3時の10分の休憩がトイレの行列で消える現場の人間とは大違い(涙)
これで悪意を持たない方がオカシイです
結果、事あるごとに現場の高卒と管理する側の間に挟まれる人生の始まりです
中間管理職の悲哀ってやつですね
上(課長や係長)からは頭を押さえつけられ
下(現場)からは『無茶な計画を押し付けるな!」と突き上げられる日々の始まりです
ピンボールのようにあっちこっちにぶつかってボロボロになる日々
身も心も疲れ果て、土日に眠ることだけが楽しみの日々
夜の0時過ぎにしか自宅に帰ることができない日々
不健康すぎて化粧のノリが悪すぎる日々
・・・悲惨ですね(汗)
そして気が付くと30歳をかるく超えていて唖然とする
でも仕事が忙しくって婚活ができない現実 ←実話です(笑)
そこでお見合いおばさんにすがりつく、というわけです
そこまで聞いて思わず悲鳴をあげましたね(冷や汗)
真夏なのにどこかの優等生にやられたように凍りつきました
不憫すぎます
まるで世の中の不幸を一身に背負っている某主人公のようです
「不幸だ~!」って叫んでもいいですよ(笑)
同情はします
しかし、(お見合いオバさんは)やりたくないです
どうしたものでしょうね・・・




