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232 エセ月下氷人はじめました(その21)

「いや~めでたい!」


「ホントですな!わははははっ!」


おっさん二人が何やら盛り上がっています




私、なんでここにいるんだろ?


帰っていいかな?


隣にいる彼氏に目で問いかけました



『お願い!見捨てないで!』


彼氏に涙目で懇願されました





加藤です


マンガのように目と目で会話できたことにビックリな加藤です




なんか人間の可能性を見た感じがしました





ちょっと状況が飛びましたね


すみません


ちょっと最初っから説明させてください





彼氏を吊るしあげた後のことです


関係者が密談して私が『お見合いオバさん』していることにしました


いわゆる口裏あわせです


とりあえずこれで誤魔化すことになりました


・・・後で騒動が起こるって判ってたら絶対にウンって言わなかったんですがね






まあ、そんなこんなで、あのお騒がせカップルはなんとか結婚することになりました




喜んだのはお互いの両親ズでした


40歳を過ぎても結婚する気配がなかった息子


見合いをするたびに工場の後継ぎにされるのではと勘違いされて断わられる娘


子供達の婚活に一喜一憂、ではなく一憂一憂していた親達






それが途中経過はどうであれ、『結婚』できることになりました


おまけに絶対に抱けないと思っていた『孫』まで付いてくる!


そりゃ人生の絶頂でしょう(笑)




嬉しさのあまり父親同士で、ほぼ毎晩飲みに行っているそうです






そこでふと思い出したのがお世話になった人達


つまり私と私の彼氏ですね


にもお礼をしていなかったよ!


じゃあやろう!


ということになったそうです





早い話、お礼と称する宴会に強制参加です


しかし、昭和の人ってなんでお礼というと酒飲みになるんですかね?


私的には『イチゴ大福の詰め合わせ(税別1000円)』でも貰えれば十分なんですけどね






だから断わりました


いや、私は何にもしていないです


勝手に幸せになっただけです、って(笑)




そう言っても、全く聞いてくれませんでしたね


「謙遜するなんて御両親の教えが良かったんですね」


とか言われました




あとは


「今時、奥ゆかしいお嬢さんだ!息子も見習って欲しいくらいですな!」


「ええ本当に!ウチの娘とは月とスッポンですな!ワハハハハ」


とか?





なに、この褒め殺し?


聞いている方のHPがガンガン減っていってます






感謝しているならば、ほかっておいて欲しかったです


いや、マジで!

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