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135 海水浴狂想曲(その7)

「おいっ、冗談だよな!」


「友達でしょっ!」


口ぐちにフザケたことを言いやがってくれちゃいます


そこで私は大見えを切って言い放ちました


「失礼な人達ですね、私の知り合いが泥棒のはずないでしょうが」





<し~ん>


世界が凍りつきました





自分で言っておいてなんですが余りの静けさに耳が痛くなりました







加藤です


某世界の人のように時間をを停めてしまった加藤です





イケメンとバカ犬が私のお弁当に手を伸ばしておかずを食べやがりました


揚げものは爪楊枝付きですから盗り易かったんですね




そんでもって「おいしい」とか「いけるねこの味」とか褒めまくりやがりました




そしたら取り巻きの女達の何かに火を付けたようで、次々におかずに手を伸ばしてきました


そんでもって


「え~、イマイチだよ~」


「味が濃すぎ!」


「普通ですね」


と酷評してきました





おいっ、私のおべんとだけならまだしも(といっても許さないが)


マッキーのおかずの方まで手を出しやがったな!


ゆるせん!





そんなわけでこちらに向かっていたお巡りさんに向かって手を振りました


「ココです、おべんとうを盗られました!」





「「「「「え~~っ」」」」」


驚きの声をあげる面々


「えっ」


盗っておいて何事もなく過ごせると思っているあんた達に驚きだよっ!






たね明かしをすると、先ほどの騒ぎの後、巡回してきたおまわりさんに


「ヘンな人達にからまれた」


と相談しておいたんです


そしたら


「気にしておきますから、なにかありましたら連絡をください」


との暖かい御言葉を頂きました





暑いのに御苦労さまです


頭が下がるばかりですね




そんでもってさっそくトラブルが起きた


遠目にも判るのでおまわりさんがかけつける


私が手を振って助けを呼んだ   ←いまココ


というわけです





おまわりさんが来たので


「この人達におべんとうを盗られました」


と訴えて、スカスカになったお弁当箱を見せます




大人2人と子供1人のお弁当を、大人7人がつまんだんです


お弁当箱には少しのおかずしか残ってません






「ついでに証拠もバッチリです」


そういってスマホを見せます





ようやく自分達が何をしたかを理解したようで


「友達だろ!?」


とかイロイロ言いだし始めました



それが冒頭のシーンです




「知っている人?」


私が問いかけると


「いいえ知らない人です」


マッキーが答えました





「というわけです」


私がお巡りさんにそう言った瞬間、ヤツらのドナドナが決定しました


私は一言もウソ言ってません(笑)





ようやく平穏なバカンスが始まりました





・・・そう言えば、お弁当が全滅でした


ちくしょ~~~~っ

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