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13 三好@甘々製菓の災難

この話が書きたいために前2話があるといっても過言ではないです


人の話を聞かない、勝手に話を作る、それがイケメンクオリティ


御笑覧ください

「甘々製菓の三好です、よろしくお願いします」


名刺を差し出す


「ちょうだいいたします」


両手で受け取った後、ささげるように持ち、頭を下げる


礼儀は正しい


でも見た目は普通


これが噂の『姫』なのか


『もふもふ』とかいう名の出したアイデアがたまたま採用になり


試作品が出来た所でたまたま地震があり


避難所でたまたま人気になり


追加で開発部の人間がたまたまウチの甘々製菓の試作品を持ち出した


それがたまたま姫がアイデアを出した非常食の缶入りパウンドケーキで


子供達が喜んで食べているのをたまたま災害の中継にきていたTVのニュースで流れ


たまたま見ていた他の避難所が


たまたまつながったスマホで甘々製菓に要望を出し


たまたま社長がいたために試作品を届けるように言い


たまたまあった他の試作品もついでに届けたところ


たまたまボランティアで来ていたアイドルが『太っ腹』と感動してSNSにあげて


発売前から人気商品がゴロゴロ出る羽目になった


株価なんてウナギ登りだ


社長なんかウチにぜひ来てもらいたいとか言っている


そんなラッキーガールには見えない


「こちらは弊社の試作品です、よろしければ皆さまでお召し上がりください」


課長から持って行くように言われた手土産を渡す


「ありがとうございます、ありがたく頂戴いたします」


そう言って彼女が受け取った時、ドアが空いて人が入ってきた


「ちゃーっす、俺も入れてくださいよー」


見知らぬ人間だった


「ああっこれ新製品ですね、んー、まあまあですね」


いきなり批評しだした


別のを手に取った


「ああっダメでしょー、味がありきたりー、こんなんじゃ売れませんよー」


なんだこいつと思った


「でもだいじょうぶっすよ、びしばし意見言いますよ、そうして売れる商品にしていきましょー」


そこで姫と一緒に出ていた課長が割って入ります


「いいかげんにしないか、勝手に入ってきて、大事な会議中だから出て行きなさい」


「俺もメンツですってばー、じゃあ二日後までにアイデア出してきて、一人10個ね、開発何人?30人くらい?だったら300個ね?俺は厳しいよ?がんばらないとついてこれないよ?・・・」





約30分後、真っ白に燃え尽きていた


なんだったんだ?


あの生き物は?


日本語を喋っているはずなのに何も理解できなかった


そういえば会議の間の記憶がない?!


何話したっけ?


何したっけ?


まったく思い出せん・・・

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