118 ダイバーシティはじめました(その2)
「貴方達!仕事を舐めているんですか?」
会議室にリーダーの怒鳴り声が響きます
下を向く私達女子社員に向かってさらに罵声が響きます
「今回のプロジェクトは私達女子社員の未来がかかっているですよ!」
加藤です
絶賛怒られ中の加藤です
またしても会社の上の方が変なことを言いだしました
ダイバーシティ?
何それ?
美味しいの?
私にとってはそんな感じです
私の困惑をよそに事態はガンガン進んでいきました
まずリーダーが選出されました
30代のお局様です
顔は知っているけど名前は知らない
そんな人です
もっとも今回のことで名前をようやく知りました
豊田だそうです
そしてプロジェクトのメンバーが選ばれました
上の方は女子社員が全員参加!
そう思っていたようです
しかし、会議室に物理的に入らないため選抜になりました
そしたら私が入っていた!
なぜっ?! 【作者注:雑用係ですね】
会議の案内がメールで来たので、仕事を中断して泣く泣く出席しました
そしたらリーダーから長ーーい演説が始まりました
あまりの言葉はきらびやかだけど内容がない話に寝ちゃいそうになりました
校長先生のおはなしと同じです
退屈さをがまんしていると30分後にようやく終わりました
ほっとしていると、『では具体的に意見を出して』と突然言われました
なんですか?
そう思っているといきなり怒りだしました
意味不明な怒鳴り話をまとめると、どうやら
自分は懇切丁寧に説明した
↓
それを聞いて感動した?人達からドンドン意見がでる
↓
意見を集約する私
↓
そこで最終案ができあがる
↓
見事に成功
↓
私スゴイ
↓
評価される
だそうです
ちなみに最後の2個は私の勝手な想像です
でも多分言わないけどそう思ってますよ
実力はイマイチだけど、意味不明の自信ありまくりの超肉食系ですね
まるでフリーザ様のようです(笑)
会議室の予約が切れるまでの2時間、地獄でした
終わった後、席に戻ってあまりの疲労感にゲンドウポーズをしていると肩を揉まれました
「お疲れさまです、がんばってくださいね(モミモミ)」
「(気持ちいいー)ありがとう」
こんな感じです
あまりの気持ちよさに誰かを確認せずに思わず返事しました
そしたらバカ犬でした
人が弱っているところを的確に攻めてくる
バカ犬、恐ろしい子