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飛んで火に入る夏の虫 その行く先に何を見る6

大変長らくお待たせ致しました


今回で肝試し編第6話となります


当初の予定より長くなってしまいましたので肝試し編はもう少しだけ続きます!


それではどうぞお楽しみに下さい!

よぅ、みんな元気か?

”六道院高校のナイスガイ”こと、南條和哉だ。



もちろん大嘘だが。


さて、俺はいま梨本と一緒に手術室を探索しているまっただ中だ。


兄貴たちが書いたメモの意味を推測しながら必要になりそうなものを探してはいるんだが・・・



和哉「どうだ?なにかありそうか?」ガチャガチャ


簡単そうな鍵がかかった引き出しと格闘しながら同行している梨本に声を掛ける




梨本「この手術台・・・シートがすごく汚い。妙に赤茶色いっていうか・・・もしかして人体実験?」


和哉「さらっと怖いこと言うなよ。今じゃこんなだが、仮にもここ病院だぜ?」



梨本「あ、何かあるみたい。・・空になった輸血パック」カサッ



和哉「シートが汚れてんのそれのせいじゃないか?どういう事になったら輸血パックをぶちまけるのかは知らんが」ガチャガチャ



梨本「うん、特に変わったところは無いみたい。そっちの引き出し・・開きそう?」



和哉「いや、こいつはなかなかの強敵だ。もう少し時間がかかりそうだな」ガタッガタガタ!



梨本「そう・・・。ねぇ、さっきのメモの話・・。」





なんとも強情(ごうじょう)な鍵穴からいったん手を離し、彼女の方に目を向ける


和哉「あぁ、なにか分かったか?」



梨本「うん、ちょっと思った事があるんだけど・・・お兄さんたちはその箱の中に何を隠したとか言ってなかった?」



和哉「あー・・・なんか大事なものだとは言ってた気がするな。すまん、昔の事だから記憶があいまいなんだが」



梨本「南條くん、この病院に来たとき私たちになんて言ってたっけ?」



和哉「来たとき?肝試し、兼お宝探し・・・か?」


梨本「それじゃない?」



和哉「え?」





梨本「お宝探し。”宝”・・じゃないの?」





彼女がそう言い放った直後、急になにかが繋がっていくような感覚に陥る





『子を授かるなら伴侶を探せ』





彼女が言うように宝がキーワードに入るとすると…


子…伴侶…宝…



宝を授かるなら…




…!!





たしかあの箱には…!




和哉「解ったぞ!宝を授かるなら鍵を探せ、だ!…梨本!」


梨本「何?」


和哉「この階であと探してないのはどこだった?」


梨本「ナースセンターは特に何も無かったし…病室と待合室、それと診察室くらい?」


和哉「ん…………。」






そこで一旦、思索に(ふけ)



…1Fの部屋の約半分は病室で構成されている

2、3部屋覗いてみたが病室に関して言えば、どの部屋も同じ作りでこれと言った特徴は無かった



あの兄貴が同じ作りの部屋のどれかに物を隠すなんて面倒な真似をするとは考えづらい…。




待合室はドアノブが壊れているので調べられなかったがドア自体はそこまで頑丈そうではない。必要なら孝幸や浅倉と協力してぶち壊せそうな感じではある





そして診察室…

一般的に考えてありそうな物と言えばデスクや患者用の簡易ベッド、って所か…?



デスクが残っていれば中に何かあるかもしれんが…さすがに診察室に"アレ"は無いだろう




…と言うことは





和哉「あぁ、やっぱりだ。あの兄貴の事だ、可能性はあるぞ!」


梨本「つまりどういう事?」



和哉「おっと、すまん。俺が思うに…恐らくその鍵はこの部屋の中にあるって事だ」





梨本「うーん…ごめんなさい、もう少し詳しく話して?」




和哉「あのメモのヒントをもう一度思いだしてくれ、子を授かるなら…」


梨本「…伴侶を探せ?」


和哉「そうだ、そして伴侶が意味するのはきっと…」ガサガサ



和哉はおもむろに手術台の近くにあった(ほこり)まみれのメイヨー台を(あさ)り始める




梨本「なにしてるの?」


和哉「…あったぞ。こいつだ!」




和哉が取り出したのは一本のメス

よく見るとテープで鍵が無理やり固定されていた



梨本「なんでそんな所に…」


和哉「まぁ、見つかったから良いじゃねぇか。これで後は箱を探すだけだな」









~~~同時刻 1F ナースセンター周辺~~~


孝幸「ここには居ないな」バタン



浅倉「おい、見ろお前ら向こうの部屋のドア少し空いてんぞ」


西澤「あそこに居るのかしら?」


浅倉「よし、突入だぜ!」ダッ


孝幸「待て、浅倉!一人で突っ走るな!」


西澤「あんたもね!待ちなさい!」





さとり「全く、我が輩が付いておる事を忘れおって…」トテトテ


鵺「本来ならお前さんが居る事自体が特殊な例だからねぇ。ま、あそこにゃお連れさん達以外は何もいやしないんだ。感動の再開と洒落(しゃれ)こもうじゃないか」スタスタ


さとり「主が言えた義理ではないだろうに…」



他人事のようにそう言った鵺に言葉を返し、手術室に駆けていった孝幸達を追う事にした



───────…………



読んでくださった方々、お疲れ様でした

今回はいかがでしたか?


色々な感想があることとは思いますが楽しんで読んで頂ければ幸いです!


それと次話の内容を一部だけ公開したいと思います


気になった方はこのまま下にスクロールしていって下さいませ





───────………


ついに目的の物を発見した孝幸一行…



孝幸「これが…例の?」



和哉「みたいだな、しかしこいつは…」




しかしそこに現れる不穏な気配…



鵺「ちょっと、冗談じゃないよ!なんでこんな所に!」



さとり「不覚を取った………!まさかこんな事になろうとは…」




一体彼らに何が起こったのか!?




浅倉「うわぁぁぁぁ!!!助けてくれぇ!!」



西澤「ちょっと、待って!置いてかないでよ!」




浅倉、西澤の運命やいかに!?



to be continue…

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