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飛んで火にいる夏の虫 その行く先に何を見る 5

投稿しようと思っては早2年…


大変長らくお待たせ致しました

肝試し編第5話になります!


今後の更新は不定期となりますがよろしければお付きあい下さい


それでは本編にどうぞ!

さとりがそう言うと俺たちの前に“何か”が姿を現した



鵺「…さとり、何故お前さんが此処に居る?」


さとり「それは我が輩の台詞だ。お主こそこんなへんぴな場所で何をしている」



孝幸「なんだ、知り合いか?」


さとり「…うむ。腐れ縁と言ってもいいくらいのな」



鵺「つれないねえ。共に大仏を相手に殺し合った仲じゃないか」


西澤「…大仏?」


さとり「気にするでない。それよりも鵺よ、我らの友人をどこに隠した?」


鵺「友人?……ああ、あの坊やの事かい」



孝幸「「………」」西澤


鵺「そんな怖い顔しなさんなって。少し暇つぶしに付き合ってもらっただけさ。…ほら、そこの隅っこに居るよ」パチン!



鵺が指を弾くのと同時に壁の近くから気を失った浅倉が現れた



浅倉「……うーん。…優花」


西澤「…!浅倉!ちょっと大丈夫!?」ダッ


孝幸「落ち着け、西澤!気を失ってるだけだ」



鵺「そうそう。彼、僕が目の前に出てきただけで失神してさ。失礼するよ全く」


さとり「場所が場所なのだ。人の子には刺激が強かろうに。」


鵺「まあ、そのままお連れさんの所に連れて行っても良かったんだけど…。こんな事も滅多に無いからちょっと遊んでやろうと思ってね」


さとり「…全く、人騒がせな。念のため付いてきて正解だったわ」



鵺「しかし、君が居るのは予想外だったけどねえ。なんで人間なんかと一緒に居るのさ」


さとり「………単なる気まぐれに過ぎん」


鵺「ふうん……おや、彼が目覚めたみたいだね」






西澤「浅倉!良かった…無事で…。」


孝幸「ほんとにな。気分はどうだ?怪我とかは…?」


浅倉「おまえら…。いや、なんともねえよ。心配すんな。おれはこの位じゃどうにもならねえよ」




さとり「確かお主、危害は加えておらなんだな。しかし、失神程度で大げさな…。」


鵺「それはほら、彼らは僕らと違って脆い生き物なんだし心配にもなるんじゃない?」


さとり「さらった張本人がよくもぬけぬけと言いおる…」


鵺「ま、無事に返したんだし大目に見てよ。…それにあれはあれで良いんじゃないかい?」


さとり「…?」



西澤「あんたって奴はほんとに…!こっちがどんだけ心配したと思ってんの!?」


浅倉「悪かったって。そんな泣くなよ…。っていうかそろそろ離してくれ、苦しいから」





鵺「いやー、なんか良いね。ああいうの、何?青春って奴?」


孝幸「青春ですかねー」


さとり「孝幸、いつの間に隣に居たのだ?」


孝幸「いや、あの場に居づらくなって…。」


鵺「遠巻きに眺めてるくらいで丁度良いんだよね。ああいうのは。しかしなんか微笑ましいねえ」


さとり「む…。確かに分からんではないな。少し気恥ずかしいが、そう悪くないかもしれん」






浅倉「優花、頼みがあるんだが、聞いてくれるか?」


西澤「…ぐすっ。良いわ、何?」


浅倉「あー、その…な。さっきから胸が顔に当たってるんだが。ちょっと離して…」


西澤「…!!きゃああああああ!!」メキィッ!


浅倉「ゲフゥッ!?」







さとり「……うむ、無事は確認出来たな。では探索を続けよう」


鵺「あれは"無事"の内に入るのかい?」


孝幸「まぁいつもの事ですから大丈夫だと」



あの手の痴話喧嘩はこれまでにも何度かあった訳だしな

今までで共通しているのは浅倉が意図していない所で西澤が誤解したり手を上げたりしているのだが…


今回は後者と言ったところだろう




さとり「…お主ずいぶん冷静だな」テコテコ


孝幸「ある意味見飽きてるからな」スタスタ





西澤「ちょっと!置いていくつもり!?」


浅倉「……………………」





鵺「…やれやれ」


…仕方ないので伸びてしまった浅倉を鵺におぶってもらった




浅倉を探しに地下に来てからそろそろ一時間が経とうとしていた

早いとこ探索を済ませて和弥達と合流しよう…。

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