ワタシカラニゲテ…。【R15(いかがわしい表現)/告白/片想い/毒舌】
恋心を暴走させたくない女の子の話
初出【2023年12月3日】
昔、母が言った。父と、その友人の女性がくっ付いた方が、父は今よりも幸せだったのではないのか? と。
母が父を想う気持ちは解るが、それはーー私自身を否定してる事なのだと、彼女は気付いているのだろうか? と思う。
だって、“父と母がくっ付かなければ、私はこの世に生を受ける事は無い”のだから…。
でも、母の気持ちはめちゃくちゃ解る。解るからーー私は、現在の暴走しそうになる感情に困っていた。
自分の気持ちに素直を貫けれればイイのに…と思うぐらいに、私には大好きな人がいる。でも彼は、彼女と一緒にいる方が幸せなのでは? と考える事がよくあるのだ。
相手の幸せを願う……。
聞こえはイイが、結局、自分の気持ちに正直になって、相手にフラれるのが怖い臆病者の言い訳に過ぎないのではないのか? と。
「あっ…! あのっ…!! あっ…貴方の赤ちゃんが欲しいですッッッ!!!!! 」
「……………えっ…? 」
「……………うん…? 」
しっ…しまったアアアアァ!?!! 色々と段階をすっ飛ばした言葉が出てきたアアアアァ!!!
「ぅ"えっ…そのっ…あのっ…」
これ……只でさえドン引きレベルなのに、男女逆転してたら、間違いなく通報モノだ…。
「……えーっと……ユニークな、告白の仕方だね? 」
「!? ッッ……ごめっ…告白じゃないですっ! 」
言って、私は思わず彼を睨み付けた。
アアァ…私の馬鹿ァ!!! 告白の返事を貰う以前に、もう告白出来ない事しちゃったよおおぉ…。
「だっ…大体っ…男の人って、好きでもない女にそーゆう事言われても、嬉しいしっ、それですっ…好きになるんでしょ? だから試してみたのッ!! 」
バカっ、ばかっ、馬鹿アアァ!!! 益々告白し辛いし、なんかっ…可愛くない…。それに……めちゃくちゃ遊んでるコだって思われる…。
………待てよ?って事は、適当に遊ばれて、それで……嗚呼…別に、それはそれでイイかも。
で、上手い具合に妊娠して、それでーー
「また被害者が、生まれるのか…」
「………えっ…? 」
結婚は、片方の「大好き」の気持ちだけでは上手くいかない。お互いに努力して、愛を育んでいくものだとか。
「自分の好きを押し付ける為に、ヤる行為じゃないのにね…? 」
赤ちゃんが欲しい……ソれは、ホントウに相手ノ事がスキだカラ?
只、相手ヲ自分ノ手中に置いて、縛り付けたいダケじゃないノ?
「センパイ……ワタシを壊すぐらーーうんん、なんでもないデス」
目の前の彼に顔を寄せて、その頬へ唇を押し付けて直ぐに体を離した。
「!?」
「これ以上、私の意識に土足で踏み込まないでくださいね? センパイ。っ……私から貴方を護る為に、お願いですから…! 」
本当は、その唇にかぶりついてやりたかった。
驚いてる彼の開いた口の中へ舌を滑り込ませて、それでーー蕩けて、物欲しそうな貴方の耳元へ、
「私だけしか見ないと約束するなら、貴方の遺伝子を私のナカに注いで」
と、囁いて…。
ーー……そんな妄想が、出来る筈…も、無くて……。
「これ以上、私の意識に踏み込んだら私っ……貴方に、ナニをするか解りませんから…ッ!! 」
デキたを理由に、貴方と書類上だけの夫婦になるの。
関係性が如何であれ、法律を縦に、貴方の気持ちには気付かないフリをして、私の「大好き」だけを理由に、子供までをも巻き込んで…。
「イイんですか!? …貴方を襲っても? 」
そんな悲劇をまた起こさせない為に……センパイ…【私から逃げてっ!!! 】
了




