ハコニワ【R15(グロ/スプラッター)/サイコパス/幽霊】
余り書かないホラー系書きました。幽霊とかのオカルト的というよりも、人怖に近いです。
初出【2023年10月31日】
現実は嫌いだ。だから僕は、好きなものは全て、箱庭の中へと詰め込んだ。
箱庭は、僕の好きで詰まってる。僕が管理してる為、箱庭の存在は僕以外、誰も知らない。
箱庭の中は、僕の理想で詰まってる。
「………」
偶に、箱庭みたいな世界が、現実で起こればイイのに…と思う事がある。
「あーあ…」
箱庭は、僕の好きで詰まってる。僕が管理してる為、箱庭の存在は、僕以外、誰も知らない。
僕のスきがツまってる。
「“人形”は、僕の思い通りだもんなぁ…」
欲しいものは、どんな手段でも手に入れて、ハコニワの中へと放り込む。例えソレが、元“物じゃなかった”としても…。
*
「じっ…自分のいう事を利かなかったら、殺してもイイわけ? 」
“好きだった”女の子が、軽蔑の眼差しを向けて、僕にそう言い放った。
「いう事を利かないもなにも、犬は主人のいう事を利くのが当たり前だろ? 」
いう事を利かないから殺したケドそれのなにが悪い? と反論すれば、彼女ははあぁと大袈裟に溜息を吐いて、
「感情があるのよ!? 御主人様だとしても、いう事を利きたくない時だってあるわよ! 」
と言い返してきた。
生意気だ、と思った。僕の好意を知ってるクセに気付かないフリをして、そのクセ、僕のやってる事にはいちいち文句を付ける。
ーー僕の気持ちを利用しやがって……許せない…ッ!!!
「僕のモノにならないなら…………やる…」
「……えっ? ちょっ…!? いやっ…! 来ないでッ!!! 」
僕は少しずつ、警戒し距離を取ろうとする彼女の近くへと、一歩、また一歩と歩み寄り、壁際へと追い込むと、先程まで“犬だったモノ”をヤった時みたいに、持っていたナイフでーー彼女を“人形”にし、その一部をハコニワの中へと放り込んだ。
僕は、悪くない。
僕はただ、自分の夢や願望を、ハコニワの中でなら…と託しただけで、僕はなにも、悪い事はしてないんだ。
『ホントウニ? 』
「!?」
声がした方へ振り返ると、其処には誰もいなかった。気のせいか…とハコニワの中を再び覗き込むと、“人形”の一部ーー指が、コツンコツンと、床を叩く。
「っ……えーっと……死んだと思って直ぐに切り離したケド、まだ生きてたから、それによるーー」
『ホントウニ、貴方ハナニモ悪クナイノ? 』
声が聞こえた直後、バラバラにした彼女の体の一部達が僕の首に巻き付き、指が皮膚の真下の器官へと爪を立てて、少しでも力を入れられたら如何なるか判らない状態にさせられた。
「っっ……ぼっ…僕は、幽霊を信じないぞ…ッ」
『………』
「!?!」
チクッとした痛みの直後、生温かいモノが首から伝わる感覚に、サーっと血の気が引くのを覚える。
「おっ…お前…なにをしたッ?! 」
『喋ッタラ、寿命ガ縮マルワヨ? 』
「ッッ…」
恐らく僕の首からは、皮膚を傷付けられた事により、血が、流れ出ている。
『貴方ノソーユウ所ガ嫌イ。欲シイモノノ為ナラ、命ヲ平気デ奪エルソノ無神経サ。虫唾ガ走ル』
「黙れっ!!! 人間なんて…生き物なんてっ! そーゆうモノだろ!? 生きるって戦う事だろ?! なぁ!?! 」
『綺麗事言ッテ相手ニソレヲ押シ付ケル。デモ、聞キ入レテモラエナカッタラ、直グニソノ者ノ人間性ヲ否定シ、話ガ出来ナイ状態ニスル。貴方ノソーユウ所、大ッッッ嫌イ』
「“人形”に好かれなくたって、別にイイさ。それより離せっ! 僕は、お前と違って“生きてる”んだ!! 病院に行かなきゃ…」
『ソンナ自分勝手ナ事、許サレルワケガ無イデショ? 』
「なっ…なにをするんだ!? ヤメろっ! 離せッッ!!! 」
『貴方ガ私ニシテキタ事ヲ返スダケナンダカラ、バチガ当タッタト思ッテ、ソレヲ受ケ入レナサイ』
直後、僕の視界は真っ赤に染まり、かと思えば真っ暗になった。目玉を抉り取られたらしい。
強い力で首を締め上げられ、且つ、その部分の皮膚に爪だろうと思われるものが食い込み、上手く呼吸が出来ない。
身体中にジワジワとやってくる激痛に耐えられなくなり、僕は意識を手放した。
【××日未明、身元不明の、男女の遺体が発見されました。警察によると、女性の体は切断されており、その一部が、箱庭と思しき所に飾られる様に置かれていて、一方の男性は、首を絞殺されたのか、その際に出来たと思われる引っ掻き傷と防御創の様なものが、見つかったとの事。警察は、無理心中か他殺の線で、現在、捜査中との事です。続いてのニュースはーー】




