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涙の理由【嫉妬/独占欲/甘々】

泣いてる彼女と、理由が分からない彼氏の話



初出【2012年4月20日】

 彼女は泣いていた。言っとくが、俺が泣かせたわけじゃない。

「如何した? 」

 自分なりに優しい口調で聞いたつもりだ。でも、彼女は一度此方に視線を向けたが、直ぐに顔を伏せ、再び泣きじゃくった。

 あー…めんどくせぇ。


「なぁ…、まじさぁ、ハッキリ言ってくんね? 俺、何かした? 」


 彼女の肩がビクッと揺れた。如何やら、原因は俺にあるらしい。って、あれ? 冒頭での発言、俺の勘違いじゃん。


「……なぁ…」

「昨日の晩、何処、行ってた、の…? 」

「…えっ? 昨日? 」


 昨日…、昨日の夜はえっとぉ…。確か、久々に会った友人達と飲みに行って、何か話が盛り上がっちゃって、其れで……。


「…」

「嘘吐き!! 私だけしか見ないって言ったじゃない!! 」

「…やっ、だから其れはぁ……」

「もう言い訳なんて聞きたくない!! 」


 プイッとそっぽを向く彼女に、御門違いにも、俺は、可愛いなぁなんて、思ってしまった。

 友人の付合いとはいえ、酔いの勢いとはいえ、キャバクラに行ってしまったのは事実だ。此れは下手に言い訳するより、彼女の御機嫌取りをした方が好いのかもしれない。


「如何したら、泣きやんでくれる? 」

「……ひっぐ…うっぐ…」

「…ハァ…めんどくせぇ……」


 声が聞えなくなった。泣き止んだ? そう思い彼女の方へ顔を向けると、頬に衝撃が走った。へぇ、やってくれんじゃないのぉ。

 俺は彼女の両頬を片手で掴む。ぷっ…。たこみてぇに唇飛出てやがる。

 おいおい。泣くか、驚くかどっちかにしろって。涙流して放心状態って……まぁ、そそるから好いんだけどね、俺は別に。


「なぁ、如何したら、泣き止んでくれるの? 」

「……もうぉ…、キャバクラなんて、行かないってぇ、約束してくれるなら…ひっぐ」

「あー……其れは、ちょっとぉ…」

「……うっぐ…嘘吐き」


 焼き餅焼きで独占欲が強いのは愛されてるんだって実感しちまって嬉しいけど、でもさ、此の侭だと、進展しないと思うんだ。


「……確かに、キャバクラ行った事は謝る。でも…」

「…でもぉ? 」

「俺だって付合いがあるワケで、俺と結婚したら、ずっとこんな風に、いっつも泣かれたら、耐えられない」

「…………え…? 」

「俺にしても…、御前にしても…な。ってか気付けよ。俺、さり気無く、恥かしい台詞、言ったんだぞ」

「……あぁ…うん」


 あれ? 不発? こんな時とはいえ、頑張ってプロポーズを言ったのに、其の反応はなくね? あれ? 何か、泣きそう…。


「…あーもう好いわ。さっき言った事は、忘れ…」

「私…ひっぐ、頑張って、…此の泣き虫直すから…だから……一生…貴方の傍に、居させて? 」


 おいおい。先言われちまったんだけど、…まぁ、いっか。



「当たり前だろ。テメェは、ずっと俺のものだっつぅーの」






【涙の理由】

 嫉妬深い彼女に振回される男の話
















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