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⑸『ミスタースペルミス』
⑸『ミスタースペルミス』
㈠
俺は間違っちゃいない、間違っているのは世界だ、という文句は収束し、ただ、道を歩くだけのミスタースペルミスは、そのスペルミスすら、スペルミスではない、と断定しだしそうな、ミスタースペルミスの世界への視座。
㈡
できことならね、うまくやりたいね、人生は、と呟くミスタースペルミスは、ただただ、眼前の事象を見ながら、生きているのであるが、それが他者にはおかしく見えてしまうらしく、落ち込んでは、復活を繰り返す、ミスタースペルミスが居る。
㈢
それでも、何としてでも、物語を作るんだ、という意思の姿勢で、縦横無尽に世界を練り歩く、ミスタースペルミスは、煌々としたエネルギーを放ちつつも、やや猫背で、下を向きながら、なんやかんやと、呟いている、ミスターこそ、ミスタースペルミス。