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⑷『ミスタースペルミス』

㈠

今日のミスタースペルミスは、少し落ち着かないようである。どうやら昔の試験を受けたことを思い出して、小説化しているらしい。ミスタースペルミスは、呟く。英語の筆記試験では、良く、スペルミスをしたものだ、という風に。

㈡

しかし、神なら、そんなことは気にするな。今お前が、充実して生活出来ているなら、スペルミスなんか、関係ないよ、というだろう。しかし、ミスタースペルミスは、小説をその思い出を題材にしようとしているから、何とも不思議な話である。

㈢

何故、スペルミスの話を小説に。それは、ミスタースペルミス、という名前に、原初がありそうだ。結句、最大の問題は、ミスタースペルミスという名前にあったのだ。しかしいいだろう、何度も何度も、所謂、イジりの対象で笑いを取ってきた、ミスタースペルミスは、この名前を、親に感謝していたのだ。