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ある晩秋の日

作者: 薄雪草



ある日の昼から夕方にかけて

終日さらさらと枯葉が舞っている

あかるく透ける空を見ていると

何か起こるような

いい方向に向かうような予感に

風よりも軽やかになっていく



これからは冬が来て

空気が澄んだ季節になるから

暖炉に火を入れて

奥から膝掛けを出そう



凍るような寒い夜には

星あかりの戸外に出かけて

流星群を見つけたら

神話を想って願いを伝えよう



そうしていつかは雨があがるように

あたらしい春の日が来たら

一通の手紙を書いて

花とともに贈ろう



きみにきみを返そう

蒔いた種から花が咲いたよ


きみに歌を返そう

もう自由に歌ったらいいんだよ


贈られたものを返そう

抱えきれないほどの優しい詩や言葉に


その書き手たちに贈ろう

感謝の気持ちを花束に



そうして秋の終わりの花が咲く

この季節には

草原が広がる友人の家まで

訪ねていこうか

あかるいところを歩きながら






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― 新着の感想 ―
[良い点] 山の上の小屋で。 そんな風景が思い浮かびました。 暖炉の薪がはぜる音。 頭上に広がる満天の星空。 朝靄に包まれた、早朝の澄んだ空気。 みんな、あかるいところを歩いて、よくなる。 それ…
[良い点] 朗らかさと静かな強い思を感じました。 薄雪草さんは風景描写が美しいです。 だから心情とマッチして、読んでいるとすうっと入ってきます。 いつも素敵な作品をありがとうございます☆彡
[良い点] とても優しい気持ちになれました。 秋の終わりの花が咲く、感謝の気持ちを花束に、素敵です。 読ませていただきありがとうございました(•ᵕᴗᵕ•)⁾⁾
2021/11/21 05:17 退会済み
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