表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最弱な俺が『最強』の美少女たちに姫扱いされる件  作者: テトラ
第九章 ≪禍つ魔の災厄≫
89/146

#79 大書庫へ

高評価とブックマーク登録をお願いします!

体調崩しちゃったので明日はお休みさせてください;;



 カグラによって、カイやリヒトら謎の敵集団が逃亡した直後の事。

 カグラは、自身のスキル『仙術』によって傷ついた蒼華姉さんの治療をしてくれていた。



「……これでこの者の治療も完璧だ。あとは皆が目覚めるのを待つだけだが……」

『いや、ガチですごいな。あんなに強かった奴らをあんなに簡単に……』

「フハハ、あれくらい容易いことよ。……して紅蓮」

『どうした?』


 カグラは、気絶して倒れているみんなを見て、こんな事を聞いてきた。


「……敵には逃げられ、仲間は皆夢の中だ」

『ああ、そうだな』

「ならば、我々だけで先に書庫とやらに行ってみないか?」

『先に書庫に? ……でも、場所が分からないぞ……?』

「それなら安心しろ! 前にモネの中に居た時に、彼女の記憶を見ることが出来ている」


 ……カグラはそう自慢げに話した。

 それってつまりは――


「その時に、ばっちり書庫の場所も把握済みだ!」

『で、でもみんなをこんな場所に野ざらしにしておくわけにはいかないだろ?』

「確かにそれもそうだな……」


 カグラは少し考える素振りを見せた後、


「ではそろそろ紅蓮に身体を返そうか」


 そう言って、目を閉じた。

 直後、俺には体の自由が戻ってくる。


「もういいのか?」

『ああ。周囲には敵の気配もしないし、しばらくは面白いことも起きなさそうだしな』


 つまらなさそうに言ったカグラ。

 やっぱりこの神様、よっぽどの戦闘狂みたいだな。


「じゃあ、このままみんなが目覚めるまで待つか……」

『ああ。そうするしかないだろうな』


 ……姉さんの治療と、冥とメルの氷魔法からの救出。

 全てを解決してくれたカグラに感謝しつつ、俺は皆の目覚めをしばらくの間待つことにするのだった――。




◇◇◇◇◇




 カグラに身体を返してもらってから、大体一時間が経った頃。


「ん……ぅ?」

「ああ、姉さん。おはよう……体は何ともない?」


 まず最初に目が覚めたのは、蒼華姉さんだった。


「う、うん……おはよう紅蓮。体は……何とも、ないかな」

「それなら良かったよ」

「……結構なやられ方したと思ってたんだけど、ホントに全然何ともない……。ねえ紅蓮。これって一体どういうことなの……?」


 う……まあ普通にそういう展開になるよな。

 俺にそこまでのことが出来る訳が無いのだから。


 ただ、カグラの事を話してもいいものかどうか。いや、存在自体はみんなも知っているはずだが、この憑依の力の事をどう伝えるべきなのか……。

 あんまり口を大にして言えないし、無闇に言いふらされても困る内容だしな。

 ……いや、姉さんを信用していないという訳ではないぞ? ただ、誰に聞かれているかも分からないような場所じゃな……。


「それについては、今度はゆっくり話そうと思うよ。だから今は、なんか奇跡が起こったとでも思っておいてよ」

「……ふーん。そっか、分かったよ」


 姉さんはやはり納得がいっていなさそうだったが、俺の目を見て何かを察したのか、それ以上言及してくることはしなかった。


「ん……」


 そして、俺たちの会話が聞こえたからか、他のみんなも次々と目覚め始めていた。

 みんな目覚めが悪かったのか、目をしょぼしょぼさせながらもなんとか立ち上がっていく。


「これでみんな目覚めたかな?」

「うん、大丈夫そうだね」


 俺と姉さんは、顔を見合わせて頷いた。

 全員色々と気になることがあるようで、今にも問い詰めてきそうな雰囲気だったが……


「――ま、みんなさっきの敵の事とか気になるかもだけど、ひとまずは目的を達成しちゃいましょ?」

「で、でも……」


 それでも、冥は気に寝ることがあって食い下がろうとしたが、


「話は落ち着ける場所に戻ってから、ね」


 と姉さんに言われて、しぶしぶといった表情で頷いていた。


「それで、モネとレイニー! 里にある書庫ってのは、何処にあるんだ?」

「あ、それはですね――」


 そう言って、二人はとある民家の裏手に案内してくれた。

 こんな所に何があるのか……と思っていると、モネが「こっちです」と、さらに木の裏へと案内した。


「こ、これは……」


 そこには、地下へ通じる扉があった。

 若干土を被っていて分かりづらくなっているが、非常用の地下シェルターみたいな感じで取っ手のついた扉があって、それを開くと中には先の見えない階段があった。


「この先が大書庫です!」

「さあ、行きましょ~!」


 モネとレイニーはそう言って俺たちを先導するように地下へと進んで行く。

 俺たちはそんな二人の後をついていく。


 そして、大体一分くらい歩いたところで、目の前に大きな両扉が現れた。

 この感じ……この先が、その大書庫なのだろうか――。


「……では、行きます!」


 モネとレイニーは、二人でその大扉を開いた。

 さあ、いよいよ情報の海――大書庫とご対面だ。ここで、俺たちは姉さんの持つ『憤怒』の力と俺の持つ聖剣――桜花について何かしらの情報を探さなければならない。


 すべては、悠兄さんから事情を聞き出すために……!


次回は明後日更新です!

序章の改稿ですが、分かりやすいように色々とやってみてたら時間がかかってしまいました。あとちょっとだけ時間かかります!


高評価↓↓↓

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ