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最弱な俺が『最強』の美少女たちに姫扱いされる件  作者: テトラ
第八章 ≪夕焼け空と恋模様≫
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#67 妖精少女の勇気

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どんどんいきます!



「え……っと……?」


 いや、流石に聞き間違いじゃないのか?

 でも、二回聞いて、二回とも同じこと言ってたし……俺の身実は正常に機能をしている……のか?


「ちょ、ちょっとお姉ちゃん! いきなり何言ってるの!?」

『そうなのだ! エルフの女! 何をいきなり……お前が発情期になっているのではないのか!?』

「へっ!? い、いいい、いや、違いますよ! え、え?」


 な、なんだこれは……。

 俺は当然だが、聞いていたレイニーや、言った本人であるモネまでもが顔を赤らめていた。

 ……なんか、場の空気が気まずくなったような気もする。


「で、でも……デートって……」


 俺が確認の意味も込めて、言葉を繰り返し言ってみると。


「デート……デート……って、わ、私そんなことまで言いました!?」

「え。言ってたけど……」

「あわ、あわわわ! ちが、あの、その、違うんです!」

『何がどう違うのだ! エルフの女! お前は今、普通に頭がおかしい奴なのだ!』


 言い方に棘はあるけど、確かに桜花の言う通りだ。

 さっき二回も言った言葉を、忘れているなんて。


「え、えっとお……その……」

『なんなのだ! ハッキリ言うのだ!』

「ひゃい! ――わ、私と、その……一緒に遊んでいただけませんか!? ……その、二人きり、で」


『うわああああああああああああああ!!! やっぱり欲情してるのだああああああ!!』

「違いますよっ!?」


 桜花の嘆きは置いておくとして……。

 二人きりで、遊ぶってことは……つまり、デートってことだよな?


「お、お姉ちゃん。それってただのデートなんじゃ……」

「うぅ……メルさんについてお話したいことがあったので、そのついでにと思ったんです……」

「メルについて?」

「はい。同じ女の子として、何か分かることもあるのかなって思いまして」

「……! そ、それは是非聞きたいな! そういう話なら、全然付き合うよ!」


『うあああああああぐれんんんんっ! 付き合うなんて簡単に言うなあああああああああ!』

「意味合いが違うだろ、意味合いが」


 何か桜花のテンションがおかしい。

 が、多分今は皆テンションがおかしいだろう。みんな顔真っ赤だし。俺もメルとの一件もあったし、若干テンションはおかしくなっている自覚は正直ある。


 それに、今の俺の頭の中には、メルとの仲直りしかない。

 だから、それ以外の事は大して気にしていなかった。


「いいんですか!? それなら、さ、早速行きましょうっ!」

「あ、ああ! ――って、そんな引っ張らなくてもいいだろ!」

「えへへ! う、嬉しいんです!」


 そう言って、今まで見た中で一番の笑顔を見せたモネ。

 俺はそんな彼女に一瞬だけドキッとしてしまうが、すぐに頭から邪念を振り払ってモネに付いていくことにした。




◇◇◇◇◇




 それから俺たちは、パパル村の中を見て回った。


 俺が昨日考え事をしていた小川を眺められる高台や、蛍のような光る小さな虫がいっぱい飛んでいる林。

 それから童話に出てきそうな木々に囲まれた小さな泉や、小鳥たちが戯れている切り株などを見たりと、二人で色々なスポットを探検した。


 道中、俺たちは他愛もない話で盛り上がっていたが、モネはなぜか俺から目を反らして話していた。

 だけどモネが気を使ってくれたおかげで、時間を忘れて純粋な気持ちで観光出来て、昨日のモヤモヤとか今朝の怒りはとっくのとうに消え去っていた。


 そして、気付けば辺りはもう日が沈みかけていて、また夕陽が美しい時間帯になっていた。

 俺たちは、またあの高台に戻ってきていた。


「あはは、もうこんな時間ですね」

「だな。久しぶりに、こんなに時間を忘れて遊んだよ」

「少しでもお役に立てたのなら、良かったです。あの……助けてくれた、恩返しがしたかったので」

「……そっか。そういう意図があったんだな」


 先日の戦いで、モネがエルフの連中に儀式の生贄として体を痛めつけられてしまって、彼女は本当に怖い思いをしたと思う。

 一度は救えなかったが、二度目はちゃんと救い出せて、本当に良かったと俺は思っている。


「一つだけ、いいか?」

「はい、なんでしょう?」

「――メルの事……なんだけど」

「っ……」


 俺がそう言うと、モネは何故か顔を背けた。

 しかし、俺はメルのことを聞きたくて彼女に付き合ったのだ。話が聞きたくて、その一心でモネに再び問いかける。


「どうしたんだ、モネ?」

「な、なんでも……」


 なんでも、その言葉に続くのは「ありません」だろうか。

 しかし、何でもないようには見えないよな。何か、気に障るようなことでも言ってしまったかな。


「……あ、あの……」

「ん? どうかした――」


 俯きながら、俺の方に向き直ったモネ。

 何か、真面目な話をしそうな雰囲気だったから、俺は彼女と向き合うような形に向き直った。


 その時だった――。



「――んむっ!?」



 つい最近、全く同じようなことがあった。

 そう。不意打ちのキス。それも、かなり濃厚な。



「――今しか、無いと思ったんです……。メルさんのことは、貴方を連れ出すための口実で、何も、話すことは無いんです……」


「え…………?」


「好き、です。私のために、命がけで戦ってくれたあなたに、一目惚れしてしまいました――」


「……マジ、か」


「マジです。――だから、他の子なんて見ないで、私の事だけ見ててください……っ!」



次回は明日更新!

平和ボケしそう

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