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最弱な俺が『最強』の美少女たちに姫扱いされる件  作者: テトラ
第六章 ≪三つ巴の戦争≫
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#48 マグナVS蒼華2

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因縁の対決です……!



「お姉ちゃん!? どうしてここに……!?」

「……冥、ごめん。せっかく予知で教えてくれたのに、無駄にしちゃった……」

「じゃ、じゃあ……!」

「うん。――向こうで戦ってるのは……」


 ――聖騎士団とエルフってことか。


「ガラドンさん……ううん、ガラドンの奴、あたしが団長なのが気に食わなかったみたいでね」

「それで、一気に反乱を……ってことか」

「うん、そういうこと」


 ということは、今回ここでこうして争いを起こしたのは姉さんを団長の座から引きずり降ろすためという事か……。

 成功すれば領土拡大とかで手柄をあげられるし、失敗しても団長である姉さんの元に責任というヘイトが向くからな。


「それで、アイツらを止めに追ってきたら、この間の魔人が居たってことだね」


 姉さんがそう口にした瞬間、姉さんの周囲の雰囲気がガラッと変わった。

 この感じは……怒っている?


「――あァ、そろそろ限界だからよォ……」

「紅蓮、行かなきゃいけないところがあるんでしょ? ――だったら、行ってきなさい」

「ね、姉さん……でも、そいつ前よりも強くなってて……!」

「あたしを誰だと思ってるのさ? 紅蓮は今まであたしの何を見てきたの?」


 ……姉さんは、俺の知る中で最も強い人間だ。

 生まれてからずっと、俺の中で『最強』で在り続けたのは姉さんだけだ。


 信じて、いいんだよな……姉さん。


「――アアア……もういいか? もういいよなァ!?」


 マグナが今にも飛び出してこようとしている。

 だが、すぐに飛び出してこないところを見ると何かを待っているのだろうか。


 となれば、動くなら今の内しか……!


「――姉さん、負けないでよ」

「うん。負けないよ」


 たった一言ずつ。それだけ交わすと、俺たちは森の中心へと向かって走っていく。


「――おい、オメエら。アイツらを追え。そして殺さずに捕らえろ。それと、この森で起きてる戦いをグチャグチャにしてこい。――分かったら行けッ!!」




◇◇◇◇◇




 さっきのマグナの指示で、後ろに控えてた魔人とかその他の魔物たちが森の中に散っていってしまった。

 指示内容的には、紅蓮たちがめちゃくちゃ危険になるってことは無いと思ってスルーしちゃったけど……。


「早めに片付けないといけない事には、変わりないよね……!」

「準備、完了……さァ、始めようかッ!!」


 前に見た時とは違う、鬼のような見た目に変わっているマグナ。

 紅蓮は前よりも強くなってるって言ってたけど……さて。どんなもんか、ためs――


「――死ねェッ!」

「……ッ!」


 速い……ッ!

 何とか躱せたけど……前回とは段違いのスピードじゃんか……!


「避けんじゃねェぞクソがァッ!!」

「危なければ避けるに決まってるでしょうがっ!」


 スキル『鑑定』――発動!

 あたしは、一瞬の隙にマグナの能力を『鑑定』してみた。


 スキル『鑑定』は、その名の通り発動した対象の情報を見ることが出来るスキルだ。

 今回の場合対象が人だから、マグナの能力値やスキルなどが見えるんだけど……



≪マグナ/魔力:18892 闘気:25999 スキル:『???』≫



 ……マジか~。


「ナニ……よそ見してんだオラァッ!!!」

「してないんだけど……ッ!?」


 これはちょっとマズいかもな。

 ここまで圧倒的に格上の能力値をしていると、流石のあたしでもビビっちゃうっていうか?


 それに、スキルも見えないし……。

 あたしの『鑑定』スキルのレベルが足りなかったのかな。スキルは使えば使うだけ熟練度が上がってレベルや能力も強化されてく訳だけど……。


「さっきから逃げてばっかりでよォ……一体どうしたんだクソ女ァッ!」

「スキル『身体強化』――!」

「砕け散れェッ!!」

「くッ……!!」


 咄嗟に発動させた『身体強化』のスキルのお陰で、何とかマグナの攻撃を防ぐことが出来た。

 でも……


「――結構痛いなあ……!」


 やばいな……これ。

 思ってたよりダメージが入っちゃった。


「ねえ、一個だけ聞かせてよ!」

「ァ……?」

「この前みたいな、罠とか使った隠密戦法はどうしちゃったのさ? まさかやめちゃったの? あたしには通じないから?」

「……るせェな……ッ!」


 マグナがまた飛び出してきた。

 ――もう一回『身体強化』を……!


「あんま無理すんじゃねェぞクソ女ァッ!」

「ハッ……それは心配してくれてんのかな、マグナくんッ!!」

「ほざけッ!!」


 『身体強化』は重ね掛けすることが出来る。けど、そうすると体への負担が大きくなってしまうのだ。

 当然効果が切れた後は、痛みだって発生するし、体の疲労感もハンパない。


 でも、こうでもしないと……マグナには勝てないから。


「クッ……クハハハハハ!! 勝てる……この力があれば勝てるぞッ……!!」

「その力って……そのスキルのことかな」

「ァ……? テメエ、まさか『鑑定』したのか……?」

「……まあね」


 半分ブラフだ。スキルの内容まで鑑定できた訳じゃないし。

 でも、このまま話してくれれば……


「なら、さっきの問いにも答えてやるよ」

「さっきの……?」

「――俺は。この『憤怒』の力を使うために、『罠』と『隠密』のスキルを生贄にしたんだ」


 『憤怒』……それがスキルの名前ね。


「だから、前みたいな戦い方はしねえ。いや、できねえ」

「ふーん……なるほどね」

「だが……それでもいい! 何故なら……今の俺の力が、テメエに通用してるからだ。この圧倒的な力で、テメエも、あのガキも、あのクソビーストも全員ブチ殺してやる……」


「そんなこと、させるわけないでしょ……?」



 ――『身体強化』、三段階目……ッ!



「ハッ、面白ェ! そこまでして勝ちに来るってんなら、こっちもそれ相応の力で応えてやるよッ!」



 ――『憤怒』解放……ッ! 

次回更新は明後日です!

6日連続で更新できたので、一日お休みさせていただきます!!!


蒼華のステータスは後々出てきますが、この時点ではマグナの方が闘気・魔力共に上です。

スキル等の説明も後ほどされているので、ニュアンスで感じ取ってください!


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