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最弱な俺が『最強』の美少女たちに姫扱いされる件  作者: テトラ
第五章 ≪妖精姉弟との出会い≫
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#42 死の淵と暗躍

短めです。章終わり!

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 まただ。また、この感覚を味わえるとは。

 ああ、やはり『死』というものは素晴らしいな。


 この、心と体が引き裂かれそうになる感覚。

 それに、苦しいほどの絶望感に、凍てつくような痛み。




 やはり、『死』は最高に素晴らしい。




 この人間を選んだ時、最初こそ失敗したと思ったが……やはり間違いではなかったようだ。

 短期間に、二回も死ぬとはな……。


 我が居なければ、この者の肉体は今頃天へと昇っていた事だろう。

 ククク……この人間もなかなか運のいい。


 いいや、運が悪いと言うべきだろうか?

 何故って? それは……




『この死神に、憑かれてしまったのだから――』







◇◇◇◇◇




≪大妖精の森 泉付近にて≫




「――こちら偵察部隊。こちら偵察部隊。聞こえていますか」


『ああ、聞こえている。なんだ、こちらは今団長殿が帰還して余裕が無いのだ』


「ああ、ガラドン様。良かった、急ぎの報告がありまして――」


『急ぎの報告、だと?』


「はい。――先程、大妖精の森にて小規模ではありますが、戦闘が行われました」


『ほう? 相手は?』


「正体は不明ですが、人間の……少年でした」


『ほう、人間が、エルフを?』


「ええ。ですが、その言い方は少し違いますね」


『というと?』


「正確には、エルフから仕掛けてきた先頭に、人間の少年が応戦したという形になります」


『なるほど。それで戦いの決着はどうなっている?』


「その少年が、殺されました。胸に、ナイフを一突きです」


『ほう……ほうほう? それはそれは』


「――恐らく、これでこの地に攻め込む理由が出来たかと」


『ククク……馬鹿なエルフもいたものだ。人間を殺してしまうとはな……』


「私は一度これで帰還したいと思います。――戦争の準備があるでしょうから」


『ああ、戻ってこい。――これから、面白くなるぞ……?』






◇◇◇◇◇




≪聖騎士団本部 団長の自室にて≫




「紅蓮……?」


 おかしい。紅蓮の反応が、途切れた?

 私には、スキル『溺愛』というものがあって、頭に強く思い浮かべた人を、何処にいるのか把握することが出来るのだけれど……。


 紅蓮の、反応が感じられなくなった……。

 どうして、どうして……!?



 私は焦る心を何とか落ち着けながら、団長室を飛び出た。

 すると、そこには。


「――おやおや、こんな時間にどこへ行くのですかな? 団長殿」

「ガラドン……バルドット……ッ!」


「団長殿には、ここで大人しくしていて欲しいのですよ――少し、邪魔なので、ね……」







 それぞれの思いが交錯する夜。

 事態が、ここからさらに急速に動くことになることを、まだこの時は誰一人知る由も無かった。




「お兄ちゃん……遅い、ですね……」


「グレンさん……大丈夫かしら……」







『ぐ――――れ――――――ん』



次回は明後日更新です。次回、第六章開幕~!

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