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最弱な俺が『最強』の美少女たちに姫扱いされる件  作者: テトラ
第四章 ≪魔王軍の襲来≫
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#29 マグナVS蒼華

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『あ、あれは……魔人族、なのだ……?』

「魔人族……? なんだ、それ」


 俺は、桜花の言葉の意味が分からずに首をかしげてしまう。

 『魔人族』……そのままの意味で考えるのであれば魔人、だから悪魔とかそういう類のアレだよな……。


 と、俺が悩んでいると桜花が補足するように説明してくれた。


『見た目は人間なのに、角や目、時には羽根や尻尾などの魔族のような特徴が体にある……。それが、魔人族なのだ』

「人間の皮をかぶった悪魔、ってことか」

『いいや、違うのだ。魔人族は、れっきとした人間族の一種なのだ』


 ……どういうことだ?

 魔人族が、人間の一種……?


『一度死んだ人間が、魔族として転生する――いや、させられる……といった方が正しいのだ』

「転生、させられる……?」

『……魔王』


 ッ…………!!!!!

 まさか、魔王が、そんなことを……?


『魔王か、あるいはその他の選ばれた者のみが使える力でな。その力の名は、『死者蘇生』というのだ』

「死者蘇生?」


 最強の……制限カードじゃないか、相棒。


『その力を持つ者が、死んだ人間を『魔人』として蘇らせることができるのだ』

「魔王が、そんな力を……」

『そうして蘇った者には、悪魔のような身体的特徴が現れる、という訳だ』


 そう言われて、俺は改めて目の前に突如として現れた男の容姿を見てみる。


 マグナ、と名乗った男は赤い瞳に赤いギザギザした髪型。

 それに鋭く尖った二本の角が、彼の見た目をより威圧的なものにしていた。


「…………」


 正直ちょっと苦手なタイプだ。俺はこの世で『陽キャ』みたいな人種が一番苦手なのだ。

 だって絡みづらいし。ぶっちゃけウザいし。


「…………なァ」

「?」

「そろそろ話は終わったかよ」

「あ、はい……お待たせしてしまってすみませんでした?」

「何謝ってんだ。ブチ殺すぞ!」


 ヒッ。怖いよ流石に。

 威圧感もそうだけど、何かオーラのようなものの威圧が凄まじい。


「あ~はいはい。クソヤンキーくん?」

「あァ?」

「――うちの弟に手ぇ出したら、タダじゃおかないからね」


 …………こわ。

 姉さんからも、あのマグナとかいう魔人と同じようなオーラが感じられた。


「だったら俺様はタダじゃ帰れなさそうだなァ? ケケッ!」

「姉さんっ!!」


 マグナが先に攻撃を仕掛けた。


「だい……じょう、ぶッ!!」

「ぐはァッ!! んだよ……マジかよ」


 しかし、姉さんはそれを難なく防ぐどころか、思いっきり反撃してマグナにダメージを与えていた。


「ふざけやがってこのクソアマがァ……ッ!」

「おっと、危ない危ない」


 マグナから繰り出される連撃を、姉さんは子供と戯れるようにいなしていく。


「ああうぜェ! ならこれならどうだッ!」

「……! 消えた…………?」

「ケケケッ――」


 いや、これは違う。

 確かに目の前から姿が見えなくなったのは事実だが、さっきの威圧感プレッシャーはまだ感じられる。


 まだ奴は近くにいる――


「姉さん! 奴はまだ近くに――」

「――ケケッ! 遅いッ!」


「――そっちこそ。遅いよっ!!」


 マグナが姉さんの死角から現れ、蹴りを繰り出してきたのだが……。

 姉さんはそれにも反応して見せて、マグナにカウンターの蹴りを与えたのだ。


「マジかよ……。こりゃあ肉弾戦じゃオメェには敵わなそうだなァ……チッ!」

「ようやく理解してくれたの? だったら大人しくここでやられてよね……ッ!!」

「バーカ! そう簡単にやられてたまるかよッ! こちとら四天王やってんだからなァ!」


 まただ! また奴は気配を消した!

 でも、一体どうやって目の前で……それも近接格闘に慣れている姉さんの目の前で姿を消しているんだ?


「おらッ!」

「まだまだ遅いよッ!」

「チィッ…………! なら!」

「それも遅いッ!」


 高速で移動して、その間に気配を遮断しているのか?

 それとも、気配遮断系のスキルか何かを使っているのか……?


「――クソがよおォッ!!!」


「――残念でした。あたしにはそれも届かないよ。……はぁッ!!!」


「ぐふぉォあァッ!!!!」


 す、すごい……。

 姉さんは、魔王軍四天王だといマグナを圧倒している……。


 姉さんなら、このままヤツを倒して捕らえることもできるんじゃ――


「……チッ。俺の気配遮断も効かねえ、手も足も届かねえ。こんな人間初めてだぜ……」

「ふふ。随分とレベルが低いんだね」

「ァ? もう一回言ってみろよクソ女ァ……」


「――弱いんだね、四天王って」


 ああもう、どうしてそう簡単に挑発しちゃうのか姉さんは。

 なんかマグナの方も威圧感というかオーラというか……そういうのがどんどんとデカくなってるぞ……。


 あれ、怒っちゃったんじゃないか?


「見せてやるよ――俺の本気をなァ……!」


 そう言うと、マグナは少し姉さんと距離を取って、何かを企んだような笑みを浮かべた。



「――ケケッ! こっからは俺様のターンだ! ……俺の『罠』で、テメーを喰ってやるよ」


「――へえ、おもしろい。一体どんな手品をつかってくれるのか、楽しみだなぁ~?」


明日はお休みです~。次回は明後日金曜日に!

やっぱ展開が速すぎる気がしてきたぞ…………

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