表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ジャパンウォーズ  作者: kikuzirou
34/61

エピソード15.7 鬼八の刃

 狭野尊さの・のみこと (以下、サノ)一行と別れた三毛入野命みけいりの・のみこと (以下、ミケ)は筑紫つくし (今の九州)に戻ることになった。


 途中、これまで出会った人々との再会を楽しみながら、旅を進めたと思う。いや、思いたい。


槁根津日子さおねつひこ「わてはるようで、らんのや。」


二号「ンア~。」


興世姫おきよひめ「ミケ様。我が君は御息災にございますか?」


宇津彦うつひこ「えっ? ミケ様? もう一回、水先案内?」


一号「ンア~。」


剛風彦たけかぜひこ「あれ? ミケ様ですか?」


安芸津彦あきつひこ「久々じゃけぇ、泣けてきたぁぁ!!」


熊鰐くまわに「どげんしたとです? ミケ様。」


菟狭津彦うさつひこ「ミケ様。理由はともあれ、ごゆっくりしていってください。」


菟狭津媛うさつひめ「ミケ様。うちの人は、元気にしちょる?」



 そして、高千穂・・・


吾田小橋あたの・こばし「ミケ様。お帰りなさいませ。」


塩土老翁しおつちのおじ「ミケ様。お気になさりまするな。」



 そして、サノの館・・・


岐須美美きすみみ「父上も兄上も息災なのですね。」


吾平津媛あひらつひめ「それで、ミケ様。この同伴者は誰?」


ミケ「これまでの登場人物の会話で、高千穂に戻ってくるとは思わんかったじ。」


吾平津媛あひらつひめ「だから! ミケ様。この同伴者は?」


比古麻ひこま「比古麻ですよ。天道根あまのみちねの息子ですよ。知ってるはずですよ。」


吾平津媛あひらつひめ「ああ、そんな人もいたような、いなかったような・・・。」


ミケ「そういうことで、高千穂に戻ってきたっちゃ。これからは、曾祖父から父までの日向三代ひゅうがさんだいまつっていこうと思っちょる。」


吾平津媛あひらつひめ「宮崎県高千穂町の高千穂神社たかちほじんじゃのことね。二上山ふたがみさん槵觸峯くしふるのみねの間にある神社よ。」


ミケ「さすがは吾平津殿。話が早い。ちなみに、二上山も天孫降臨の地であるという伝承が残ってるんやじ。」


吾平津媛あひらつひめ「その二上山なんだけど、今、空前絶後の状況が発生してるのよ。」


ミケ「そ・・・それは何や?」


岐須美美きすみみ「二上山の千々ヶちぢがいわやに鬼が住み着いたのです。」


ミケ「鬼っ!?」


吾平津媛あひらつひめ「鬼と言っても、山賊とか、無法者という意味でしょうね。」


岐須美美きすみみ「その鬼が、祖母嶽明神そぼだけみょうじんの娘さんをさらって、(おにがいわやに隠してしまったそうなのです。ちなみに、祖母嶽は、二千年後の祖母山そぼさんのことです。」


ミケ「祖母山が、ここでつながってくるんやな。」


岐須美美きすみみ「前回、海中で伯父上が祈ったとかで、父上が御機嫌斜めだった件ですね。」


ミケ「じゃが(そうだ)。じゃっどん、サノがいない間に、高千穂が、そんなことになっちょるとは・・・。」


比古麻ひこま「あのう、吾平津様、岐須美美様。鬼の話題が出たってことは・・・。」


吾平津・岐須美美「討伐を御願い致します。」×2


比古麻ひこま「付いてくるんじゃなかったぁ!」


ミケ「まあまあ、友情出演っちゅうことで、勘弁してくんない(ください)。」


 こうして鬼退治に向かった二人の前に、紙面の都合で、鬼が現れた。


鬼八きはち「我が名は鬼八。我がやいば、受けてみよっ!」


ミケ「あほう! 勝手に暴れまわりおって! いくぞ! 比古麻っ! 気を解放しろっ!」


比古麻ひこま「はいっ! 全集中っ!」


鬼八きはち「や・・・やばいっちゃ。逃げるっちゃ。」


ミケ・比古麻ひこま「待てい!」×2


 鬼八は逃げた。肥後ひご (今の熊本県)や阿蘇あそに逃げたのである。ちなみに、阿蘇とは、阿蘇山あそざん周辺の地域である。三毛入野と比古麻は、のがすまじと、これを懸命に追いかけた。そしてついに、鬼八を討ち取ったのであった。


ミケ「死骸を埋め、八尺の石で押さえるんや。」


比古麻ひこま「分かりましたっ。」


 ところが鬼八は、石の封印を払いのけ、魔力で蘇生そせいしてしまった。


鬼八きはち「まだまだ死にません。ちなみに、鎮め石は、高千穂神社に残ってるっちゃ。」


ミケ「こうなったら三分割っちゃ! 神の呼吸! 三権分立!」


比古麻ひこま「勝手な技名、使わないでくださいっ。三つに切り分けるだけでしょっ!」


ミケ「終わりよければ・・・っちゃ。三権分立!」


鬼八きはち「うぐっ・・・。わしの塚も残ってるじ・・・。鬼八塚っちゃ・・・ガクッ。」


鵜目姫うのめひめ「ありがとうございました。ちなみに、鬼八塚は高千穂役場の近くです。」


ミケ「唐突やな。いましは誰ね?」


鵜目姫うのめひめ「祖母嶽明神の娘、鵜目姫にございます。」


ミケ「鵜目姫・・・。結婚しよう。」


鵜目姫うのめひめ「はいっ。」


比古麻ひこま「唐突すぎますけど、お二人は、これが縁で結婚しちゃうんですよね。」


ミケ「じゃが(そうだ)。わしと妻と八人の息子が高千穂神社に祀られてるっちゃ。これを十社大明神じっしゃだいみょうじんと言うんやじ。」


鵜目姫うのめひめ「それでは息子たちの登場です。どうぞっ。」


御子太郎みこたろう「長男って分かるよね。我々の子孫が神主やってたみたい。」


二郎じろう「次男です。じゃっどん、二千年後は行方不明。」


三郎さぶろう「南北朝時代くらいまでは確認できるみたいですけどね。」


畝見うねみ「どこ行ったんでしょうね?」


照野てるの「戦国時代の激動で消えていったのかな?」


大戸おおと「それだけじゃないっちゃ。わしら自身にも、特に伝承がないんや。」


霊社れいしゃ「それだけじゃないっちゃ。わしなんて、音読みやぞ!」


浅良部あさらべ「ホントだ。霊社だけ音読みだ。」


比古麻ひこま「それじゃあ、私は木国(きのくに。今の和歌山県)に帰りますね。」


ミケ「毎年、11月22日から23日には『神話の高千穂夜神楽まつり』をやってるっちゃ。ぜってい見に来てくれよなっ。比古麻、読者のみなさん、今まで、ありがとう! お達者でぇぇ!」


 ともあれ、三毛入野は高千穂を守ることを使命としたのであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ