闇の中で彼女は
私は真っ黒な空間の中にただ立っていた。
何時から此処に居るのだろう。
どうやって此処に来たのだろう。
私は一体誰なのだろう。
真っ黒で、何も見えない床を裸足で歩く。
ぺたぺた。
ぺたぺたと。
私は変わらない光景に呆然と立ち尽くす。
何時になったら出られるのだろう。
どうやって此処から出られるのだろう。
私を知っている人はいない。
でも
もういいや。
それがきっと答えなのだから。
私が心を塞いだ時、目の前には小さな扉が出現した。
その扉を勇気を持って開く。
そこに居たのは、私が知っている大切な人。
手のひらサイズの彼は、私に笑みを向けて手を伸ばす。
大丈夫。
もう一度。
もう一度ーー