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Really or Doubt  作者: 高坂行
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とある少女との出会い

初投稿です!文法ミスや読みにくいところもあるかもですが、よろしくお願いします!

人には、本音と建前があって会話の内の90%位はだいたい建前である。しかし、ポロッと本音が漏れてしまうこともあるだろう。だがそれは1000回に1回位だし、大抵小声なのでバレることも少ないだろう。だがもしも本音が漏れる回数がほとんど毎回で、しかも大声だったら、そいつはどうなるだろうか?


結論。もちろんぼっちである。そんなぼっちこと山本晃輝とは俺のことです。はい。さらに、もっと言うとぼっちよりもひどい。ぼっちというのは、ただ友達がいないだけで別に嫌われている訳ではない。しかし俺の場合は喋れば本音が漏れてしまう。そして不思議なことに、本音というのは大体負の感情である。つまり初対面で話しかけてもらっても、一分もしない内に本音が出てしまい、いきなり敵意むき出し。みたいな感じで、かんっっっぜんに嫌われている。まぁ当然だろう、俺だって近づきたいとは思わない。だがそんな俺に話しかけてくる、物好きだっている。

「おはよう、てるくん」

こんな元気な挨拶を毎朝してくる、こいつだ。

「朝峰、なんで俺に毎朝挨拶なんてするんだ?」

「その質問も毎朝してるよね?」

「朝峰が毎朝はぐらかすからだ」

「はぐらかしてなんかないよ?君のことが気になるから挨拶するんだよ?」

「それをはぐらかすって言うんだよ」

「だからはぐらかしてないってば!」

と、只今少々ご立腹気味の物好きこと朝峰瑠璃は、頬を膨らませながらそんなことを言ってきた。

物好きではあるが、見た目はよく、セミロングの髪の毛と綺麗な二重のパッチリおめめが特徴的な美少女だ。だからそんなことをされるとクラス中の視線(主に男子)が痛い。

まぁそんな毎朝恒例となったやりとりを終えると、先生が入ってきてHRが始まった。ちなみに言うと、俺は千葉市内にある街からは少し離れた、周りは緑豊かな所に建っている高校に通う高校2年だ。行き帰りは緑があるから清々しいが、街から離れているため、帰り道に友達と遊べるような所もない。あっても行かない…いや、行けないけどね。まぁ若干うつ気味に脱線してしまったが、そんなことを考えていたら出席確認が俺の番になっていた。遅れて返事をしたら、クラス中からクスクスと笑い声が聞こえた。少し何かをやっただけでバカにされるのは、ぼっちもとい嫌われ者の役目なのだろうか?まぁこれが慣れてても何気にきつい。

そんな朝から目線で殺されそうになったり、笑われたりと少し憂鬱な気分な今日だが、今は昼休み。リア充どものテンションがMAXになる時間帯だ。まぁ俺はいつもと変わらず1人で弁当を食べようとしたら、またあいつがやってきた。

「お弁当一緒に食べよ?」

「おい、ついに俺の弁当の時間まで侵略しに来たのか」

「私と一緒に食べるの、いや?」

勿論嫌か嫌じゃないかで言ったら、嫌じゃない。いや、むしろウェルカムだ。」

「むしろウェルカムなんだ〜」

ハッ!なんで思ったことを言ってしまうんだこの口はぁぁぁ。そう、この本音が出てしまう口は、こんな恥ずかしいことでもポロッと出てしまうのだ。恥ずかしさに悶えながら顔を伏せていると、

「本音が聞けてよかった♪さ、一緒に食べよ?」

そういいながら微笑んできた。

絶対わざとだろ。と思いながらもせっかくなので一緒に食べることにした。ついでに男子の視線が痛い。普通なら飛んで喜ぶようなイベントだが、さっきの恥ずかしさのせいでもうそれどころではなかった。色々話しかけられたが、なんて答えたのかほとんど記憶にない。あぁ、もったいない…。

そして時間は流れ放課後。

「てるくん、一緒に帰ろ?」

「おい、なんか今日はいつにも増して絡んできすきじゃないか?いい加減なんでか教えてくれないか?」

流石におかしいと思ったのでそう聞いてみた。

そして彼女は、少し考えるように俯いたあと、まるで何か決意をしたかのような真剣な声で言ってきた。

「そうだね、これは憧れだよ。思っていることをすんなりといえる、君が羨ましいんだ。」

「朝峰、信じてもらえないかもしれないが、これは俺が本音を言おうとして言っているんじゃなくて、口が勝手に喋ってしまうんだ。絵本みたいなアホらしい話だけど、本当なんだ。」

「うん、大体そうじゃないかな?って思ってた。」

え?と俺が混乱していたら、

「私もね、君と似たような体質なんだ。私の場合は、ほとんど建前しか言えない、君とは正反対の、嘘で固められた心だけどね。あ、これはほんとだよ?」

俺は驚いて声も出なかった。今まで信じてもらえなかったことがすんなり信じてもらえただけでも驚いたのに、さらに自分と似たような体質の人がいた事にだ。

そして、この告白を聞いた瞬間から、俺の中で何かが大きく変わった。それが何なのかはわからない。でも、確かに変わったんだ。

これが、本音しか言えない男、山本晃輝と、建前しか言えない女、朝峰瑠璃が本当の意味で初めて出会った瞬間だった。




どうだったでしょうか?少しでも興味を持ってくれたら嬉しいです!

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