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第19話 接触を開始した組織

 そういうわけで今日は佐々木さん達警察の方に前田家の面々やデルクロイは前田邸へ送られてた。

 デルクロイはそのまま有料駐車場へ行き帰って言ったが、家の前に居た二人の人物に俺は驚いた。


「隆!達也!?何でここに!?」


 家の前には隆と達也が居たのだ。


「おぉ!無事だったか!」

 隆は笑顔で俺を迎えた。達也もほっとした表情だ。

「なんでって…お前家族を人質にとられていたんだろ?」

 達也がそうに聞いて俺の家族を見ていた。

 ここで俺は前田家の面々にここに居る二人は俺の友達である事を伝え、一足先に家の敷地内に入ってもらった。


「そうか…隆と達也、心配して来てくれたのか…。しかし、どうしてそのことを…ってミュー…春香ちゃんか?」

 一瞬ミューイの今世の名前をド忘れした。危なかったぁ…。

「ん?あぁ、そうだ。春香の奴帰ってきたのはいいが暗い顔していてな…。何があったかと聞いてみたら竜生の家族が人質にとられて竜生が呼び出しをくらったって言ってな…」

 達也が説明すると、続けて隆が、

「そうそう。その話を達也から聞いて、慌ててここまで来たんだよ。そしたらもう解決して警察が沢山居ただけだっ たし…」

 と言って溜息をついた。

 ってか、言っちゃったのかミューイ…。別に内緒にしておけとは言っていないが、隆と達也の性格上助けに来そうだから危ないだろう。

「竜生。何か困った事があったら遠慮なく言ってくれよ!なんか俺達頼りないみたいじゃん!」

 と、達也が言ってきた。

 俺は少し感動をした。

 目の前にいる友人二人は、俺が困っている時に手を差し伸べてくれる心強い友人だ。

 だが今回の場合は…、

「ありがとう二人とも。いい友人を持てたと思っているよ。だけど、今回の場合は警察を呼んだほうが良かったので はないか?」

 俺がそう言うと二人の目は点になった。

「あ、いや、井野口さんっていう知り合いに家族人質にとられるような事件は早く警察に連絡した方がいいって言われてな」

 そう言うと隆は、

「あれ?そういえばそれもそうだが…こういうのは定番で警察を呼ぶな。とか言われていたんじゃないのか?」

 と、聞いてきた。

「いや、言われていないぞ。だから近くに居た井野口さんにも付いてきてもらったんだ」

 そう俺が言うと、隆と達也は顔を見合わせ。

「あれ?俺が思っていた状況と違う…」

 と、達也が言った。

「確かに警察呼ぶなって言われてなかったら…いや…それでも呼ばないってか呼べないな俺…」

 隆が頭を悩ませながら言った。なんだろう俺の行動はそんなにおかしなものだったのか?

 一応今世の情報を大量に持つデルクロイからのアドバイスでもあるのだが…。


「竜生ってなんか勇気あるよな…すげぇよ」

 と、達也が俺を褒めてくれた。ん?褒められているのか俺?

「あぁ、俺も真似できんわ」

 隆も達也に同調しているが、これはやはり俺とデルクロイがとった行動はこの世界の常識には当てはまらない行動だったのだろうか。


 そんな会話をした後、隆と達也は帰ることになった。

 俺はせっかく心配してきてくれた彼ら二人を駅まで見送るために、前田家の面々に二人を見送る事を伝えて駅まで二人を送っていった。


「こんな事までしなくてもよかったのに」

 達也はそう言ったが、

「まぁまぁ。せめてこのぐらいさせてくれよ」

 と、俺は笑顔を向けていった。

「ま、明日はしっかり休めよ。ってまだ夏休みはあるからしっかり休めるけどな!ハハハ」

 隆は笑いながらそう言った。

「そうだな。んじゃ、気をつけて帰れよ!」

 達也はそう言って駅の中に消えていった。隆もそれに続いて駅の中に入っていった。


 二人が駅の中に入っていき姿が見えなくなるのを確認する。

 さて、俺も帰るかな。


 俺は駅から自宅の方角へと歩き出す。


 辺りはすっかり暗くなってしまっているので、一人で歩くと少し寂しかった。


 もし、魔法が使えず暗がりで歩いていたとき泉達に襲われたらひとたまりもなかっただろう。

 俺は改めて魔法を使えることに感謝をした。誰にと言うわけではなく、ただありがとう。と心の中で思った。


ブオンブオン!


 バイクの音が近くで聞こえた。

 バイクの音があまりにも近かったので音がなった方向を見ると、10台以上はあるバイクが公園にたむろしていた。

 もしかして泉が言っていた公園ってここの事だったのだろうか。

 あれ?なんかバイクが走り出して…。俺を囲んだ?なんだこの状況…。一応身体強化だけはしておくか。


「お前、『前田 竜生』だな?」


 バイクにまたがった一人の男がそう聞いてきた。


「あぁ。確かに俺が前田 竜生だが?」

 俺がそう言った瞬間、後ろから風を切る音が聞こえた。

 慌てて横へずれるようにして飛ぶと、

ガギン!

 と、鉄パイプが俺が今先ほどまで居た場所に振り下ろされていた。

 後ろの奴がやったらしい。いきなり殴りかかってくるとは…。


「いきなり何をする!」

 俺はそう抗議するが、バイク集団はバイクから次々に降り、俺に襲い掛かってくる。

 なんだか分からないが、戦うしかないだろう。

 一応は向かってくる奴を殴り倒したりけり倒したりを続けるが、どうしても囲まれているので四方八方がら攻撃が来てしまう。

 俺は全方位からの攻撃を避けるために、連中の間を潜り抜け、奴らがまたがっていたバイクを蹴飛ばして退路を作る。

 バイクを蹴飛ばした辺りでバイクの持ち主達から怒号をいただいたが、そんな事に構ってなどいれず、囲まれる前に倒し少し離れてまた倒す作業を繰り返した。

 そして、公園内に入り戦闘を続けた。


 しかし、流石にきつかった。

 だんだんと避けきれなくなり、俺は鉄パイプを左腕で受け止めてしまった。

 利き手でないのが幸いである。だが、左腕はしびれてしまった。


 次に右足。


 次は左肩。


 次々と鉄パイプが俺の体に当たる。


 魔術のおかげで致命傷にはならないが、結構痛いものである。


 しかし、人数が多いため俺が倒れるのも時間の問題だろう。

 よく見たら相手の人数も増えつつある。仲間を呼んだのか…。


 確実に相手側にもダメージを負わせている。


 既に俺の攻撃で寝転んでいる者は5人だ。


 敵も手を緩めていない。額から、鼻から、唇から血を流し目を充血させながら俺に襲い掛かる。


 奴らの持っていた鉄パイプを一本奪い、眼前に向かってきた男の頭に振りかざす。

 眼前の男は頭を抑えて転がったが、すぐに二人目が来た。


 キリが無い…。まだ10人はいるな…。撤退。その二文字が頭に浮かんだが、状況は一転した。

 二人の男女が俺と敵対している男達を倒し始めたのだ。


「うぶろろろろろ!?」

「んえあぁあぁあぁあ!」


 瞬時に二人の敵がプルプルと震えて白めになって仰け反りながら倒れた。


 雷系魔術。そう直感した。

 助太刀?に入ってくれた男女二人の手元から青白い電光色が見えた。


 魔術探知は若干苦手であるが、それでも彼らの放った術からは魔力を感じなかった。

 何者だろう。


 その男女の魔術士達は他の敵にも攻撃を加えていた。


「スタンガンを持ってやがるぞ!」


 敵の一人が言った。スタンガンを持っている?あの攻撃の名称か?いや持っているということはあれは武器か!?



 何が起きているかは分からないが、敵を瞬く間に倒している。


「やべぇ!逃げるぞ、おい!」


 そう言った敵の一人の言葉で、慌てて逃げようとしたが、別の人影に行く手を遮られた。


「なんだテメェら!あっ!」


 敵である連中とはまた違う格好をした者達にあっけなく倒されている敵。


 最終的に公園内で立っていたのは、電撃系の技を使った男女と途中から現れた者達、そして俺となった。


 完全にあのバイク集団は全員地面に寝転んでいる状態になっていた。


 助けてくれたのだろうか…。

 気を緩める事はできず、俺は奴らが落とした鉄パイプを拾い握り締めてその一団を睨み続けた。


 すると、最初に現れた二人の男女が俺に近付いてきた。

 自然と鉄パイプを握る手に力が入る。


「いったい何なんだ…」

 俺の口からこのような言葉がでた。

 お前達は何者だ。や、何が目的だ。とかではなく、純粋にこの状況について聞きたかった。

 俺の問いに答えたのは近付いてきていた男女の内の女の方からであった。


「スレード隊長…ですか?」


んへ!?


 俺は固まった。おそらくとんでもなく間抜けな顔をしているだろう。

 そして俺はゆっくりと口を開き、


「あ…あぁ…。俺は『オーヴェンス・ゼルパ・スレード』だ…」


 と、言った。

 俺の答えに男女の顔は明るくなり、

「お久しぶりですわぁ!私、『リズリー・ボルグラン』ですわぁ!」

 と言った。


 なんだと!リズリーだったのか!!

 じゃぁ、こっちの方は…。そう思い近付いてきた男の方を見る。


「お久しぶりです『パルクス・ナードレー』です」

 と、男の方は頭を下げた。

 ってパルクスゥゥゥ!?

 パルクスがしゃべったぁぁ!

 いや、冗談を言っている場合ではない。

 いくら普段から声を発することが殆どない彼から声が出ても驚いている場合では決してない!



 待て待て、と言うことは君達の後ろにいる人達は!?モリガンとトリットか!?

 希望に満ちた瞳でリズリーとパルクスの後ろに立つ者達を見るが、


「すみません。残念ながら彼らは違いますわ…」

 と、残念そうにリズリーが言った。

 何だ違うのか…。


 いや、今はそれよりも二人も同時に発見できた事を喜ぼう!

「よく…よく無事で!」

 俺の瞳には涙があふれていた。

 リズリーの瞳にも涙がたまっており、パルクスも若干瞳を赤くしていた。


「二人とも。来たぞ」


 リズリーとパルクスの後ろから男が声をかけてきた。

 正面を見ると、車が複数停まり中から人が降りてきた。

「あ…」

 車には見覚えがあった。警察車両…パトカーだ。

「いやー、どもども。お疲れさん。おぉっとこりゃ大変な事になってますねぇ」

 パトカーの中から飄々とした態度で降りてきたのは、なんと佐々木さんであった。

「あんりゃ。またお会いましたなぁ」

 俺に気付いた佐々木さんはにんまりと笑い話しかけてきた。


「しっかし、竜生さん。あんたますます分からなくなってきましたなぁ。この二人と知り合いだったとは…」

 佐々木さんはリズリーとパルクスを見ながら言った。

「佐々木さん。とりあえず前田 竜生さんは家に帰しましょう。後は我々でお片付けを致しましょう」

 リズリーがそう言うと、

「そうっすな~。全く竜生さんも運が良いんだか悪いんだか…。とりあえず家まで送りますよ。今日のこの場での出来事は他言無用でお願いしますよぉ」

 へへっと笑いながらそう言った佐々木さん。他言無用…デルクロイもか?

 ってか、ちょっと待って、詳しい事まだ何一つ聞いていないぞ!?

「この状況についてとかいろいろ聞きたいのだが…」

 俺がそう言うと、

「後日、詳しい事はお話し致します。副隊長達には言ってもいいですよぉ~」

 と、リズリーがクスリと笑いながら言った。

 うぅむ。そう言われれば今は引き下がるしかないだろう。

「そうか…わかった」

 俺がそう言うと、佐々木さんは、

「副隊長ってなんですか?」

 と言いつつ俺の背中を押しつつパトカーへ案内した。

「うふふ、機密ですわ」

 リズリーがそう言うと佐々木さんは諦めたような表情をして、

「ははは。さいですか」

 と、笑っていた。



 佐々木さんに送られ家に帰ったが、出迎えてくれた父と竜也に驚かれた。

 佐々木さんは適当な作り話をしてくれた。


 たまたま今日起きた事件の捜査をしていたら駅に居た俺を発見。ついでに今日聞きそびれた事を聞いていたら遅くなってしまった。

 という内容だった。

 父と竜也は納得してくれたようであった。

 やれやれこれでようやく休めるというものだ。


 それにしても思った以上に家の中を荒らされていないようでよかった。あの不良集団…確か名前は『羽射刃暗わいばあん』だったか…。わいばあん…ワイバーンか。

 それよりも先ほど戦闘になったバイク集団だ。あれの方がなんだったか知りたい。


 いろいろ考えていたが答えは出ず、夕食を食べ風呂に入り今日は就寝した。



順調に勝利を重ねるスレード隊。


やっぱり今回も不良相手です…。

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