高層階から見える景色
お金ちらつかせればホイホイついてきやがる女ども。
やられに来る女ども、ヘドがでる。
若い頃は色気とルックスでいくらでも、女を利用できた。金が無くても食べさせてくれ、いつでもただでヤらせてくれた。
そんな女たちが、汚く見える。
あいつらは安い女。
俺もそんな女と同じなのに、
いや、だから嫌悪感を感じるんだ。
もう、30年も経つ。
地方から東京に出てきて、がむしゃらに都会に溶け込むよう、人一倍努力してきた。
大学は一流じゃないけれど、今の時代より大卒の看板は効果ありの時代だった。
毎朝、部屋の窓から見る通勤する人達をみて、俺はお前らとちがう。気持ちをどっかに落としてきた奴らの仲間にはならないって、硬く心に誓った。
芸能事務所で働く現在、俺はコンクリートをカタカタ音たてて歩く奴らと違う景色が見えているのだろうか…
毎日消えていくのを恐れる、アイドルや俳優の為、何十年も頭を下げ仕事をとってきた。
年中無休。天才様の言いつけがあれば、すぐさますっ飛んでいけるフットワークの良さも未だ健在だ。
給料だって、年俸2千万は稼いでいる。
でも何かが足りない…
田舎にはもう随分帰ってない。年老いた母親の事は心配だけれと、住む世界がもう違う昔の旧友に会う気もしない。
会ったからって、何の得にもならないし、奴らの家族自慢に付き合って薄ら笑いを浮かべるのも面倒だ。
歳とって、ブサイクに垂れ下がった体の女に満足している奴らがアホに見える。
毎日の念入りな洗顔、高価な化粧品のおかげで、同年代の男より美しい。
まだ売り時の俺に結婚をせがむ若い女は沢山いる。俺はそんな俺のファン達の中から一番利用価値がある順に優しくする。
若さ、美貌、スタイル、金、家柄。多くを持つ女はこの都会には、沢山いる。
お金持ちの若いお嬢様は俺みたいな男に大抵ひっかかる。
始めはそりゃ、マメに電話して、ご馳走して。
忘れられないようなSEXで、若い男なんて目がいかなくなるんだよ、大抵は。
一生俺の事しか好きになれないくらいに、相手を縛りつける事なんて楽勝。
ウザくて利用がなくなった女には、どれだけお前は低い女かを思い知らせてやれば、大抵はショックのあまり連絡してこなくなる。
でも決して垂らしてるひもはきらないよ。いつ利用できる女に変わるかわからないからね
。
簡単に言う事聞くんだあいつら。女どもの値段を計算してやると大抵おとなしくなる。
独身の俺は誰もが結婚したくなるような理想的な男だ。