表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/10

第9話 国王が真実を知った瞬間、国がさらに混乱した件

 大陸Bの特使に連れられ、

 俺とエリシアは再び玉座の間へ向かっていた。


(……今日だけで何回王様に会うんだよ。俺は王城の社畜か?)


エリシア

「ユウト、今回は“本当に重要な会議”になるわ」


「今までのはなんだったんだよ」


エリシア

「政治家のパフォーマンス」


(だよな……)


■ 玉座の間に入った瞬間、まさかの光景


王は玉座に座っていた。

だが、その表情はいつもの“死んだ魚”ではなかった。


混乱、困惑、恐怖。

そして——怒り。


(……なんだ?)


側近たちもソワソワしている。

議員たちは無駄に胸を張っている。

愛護騎士団は“なぜか最前列”を陣取っている。


(お前ら何の権限でここ来てんだよ)


書類監査眼:


【王国愛護騎士団:

 本日の不法侵入:3回目】


(草)


■ 国王、ついに“禁史院の存在”を認める


王は俺たちを見て、低く言った。


「……勇者ユウト。監査官エリシア。

 そなたらが禁書倉庫で見たもの……すべて、事実なのか?」


エリシア

「はい陛下。

 この国の成長を二百年間止め続けた“禁史院”が存在します」


王は拳を強く握った。


「……二百年……。

 余の知らぬところで、この国が……?」


(王様……少しは気づけよとは思うけど、まあ今は言わないでおこう)


書類監査眼:


【王のショック:本物】

【禁史院の存在を本気で知らなかった】

【罪:怠慢/暗愚】


(まあ……この人は自己保身タイプじゃなくて“無能寄り”か)


■ しかし、政治家が割り込んでくる


ドランゴ議員が勢いよく前に出る。


「陛下!!

 禁史院の存在は勇者の誤解です!!

 勇者は大陸Bに洗脳されております!!

 断固として勇者を拘束し、取り調べを——!」


「黙れ」


玉座の間が静まり返った。


(王様……初めて“王様っぽい”こと言ったな)


ロマーノ卿

「で、でも陛下、それは誤解を与える——」


「誤解を与えているのは、そなたらだ」


書類監査眼:


【王、ついに覚醒】

【議員たちの責任回避:無効化】


(え……王様めっちゃカッコよくない?)


エリシア

「……陛下、やっと動いたのね」


■ 大陸B特使が“最終爆弾”を投下する


特使は王に向き直った。


「王よ。

 我々が伝えに来たのは、もうひとつ重要な情報です」


「なんだ」


特使

「禁史院は……

 “王国だけを停滞させている”のではありません」


玉座の間がざわつく。


特使

「禁史院は、大陸Aとも繋がっています」


(ここで大陸Aが出てくるか……!)


書類監査眼が急激に光る。


【禁史院と大陸A:機密協定あり】

【王国の停滞:大陸Aにとって都合が良い】

【王国の成長阻害:外部誘導の可能性大】


「……は?」


エリシア

「大陸Aが……禁史院のバックに……?」


特使

「はい。

 王国が弱いままでいてくれたほうが、

 “大陸Aにとっては支配しやすい”のです」


(やっぱり虎の威を借る狐じゃなくて、

 “虎に首輪をつけられた狐”だったんだ……)


■ 愛護騎士団が発狂する


愛護騎士団リーダー

「なっ……!!

 大陸A様がそんなことするわけない!!

 デマだ!!」


特使

「その証拠がこちらです」


巻物を広げると、大陸Aの印章と封書が。


【王国管理計画

  ——王国の製造業・交易の権限を

   大陸Aに移管する案】


愛護騎士団

「いやいやいや!!

 これは誤解を与える表現だ!!

 大陸A様はきっと善意で……!!

 きっと王国を導こうと……!!」


「はい出た、“痛みを伴う改革”の擬態」


書類監査眼:


【愛護騎士団の認知:崩壊】

【大陸Aへの盲信:継続】

【論理的思考:なし】

【思考:宗教領域】


(ここまで来ると哀れだな……)


■ 王国政治家たち、大崩壊


ドランゴ議員

「ま、待て……!

 大陸A様がそんなことを……?

 お、俺たちは……強い国に従っていれば安全だと……!」


書類監査眼:


【ドランゴ議員:精神的ダメージ大】

【信念:崩壊】


ロマーノ卿

「こ、これは誤解を与える文書だ!!

 きっと偽物だ!!

 真意は違う!!

 誤解だ!!誤解なんだ!!」


書類監査眼:


【文書:本物】

【ロマーノ卿:現実逃避】

【発言修正:本日32回目】


エリシア

「誤解の魔法も現実の前には効かないわね」



■ 王、重大な決断を下す


王は頭を抱え、

しばらく沈黙していた。


が、ついに立ち上がる。


「……勇者ユウト。

 監査官エリシア。

 そして大陸Bの特使よ」


王は深く息を吸い——

玉座の間に響く声で言い放った。


「“禁史院を暴き、停止せよ。

 王国を二百年縛ってきた枷を断ち切るのだ”」


(ついにキタ!!)


書類監査眼:


【王国:ついに前例を破壊する方向へ】

【禁史院:焦り】

【政治家:混乱】

【愛護騎士団:パニック】


エリシア

「やっと……スタートラインね」


「よし。

 禁史院のアジトでも黒幕でも、

 全部暴きに行ってやる」


「勇者よ。そなたに任せる。

 ——この国の未来を取り戻してくれ」


(ついに王様、本当に王様っぽくなってきたな)


愛護騎士団

「勇者行け!!

 我々は安全圏から応援している!!」


(お前らは来るな)


——第9話 完。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ