初めての発達相談と専門家の意見
双子の小さな成長の差を感じながら過ごす日々。あやと健太は、ついに地域の発達相談センターへ足を運ぶことにした。小さな赤ちゃん二人を抱えて公共交通機関に乗るだけでも一苦労で、荷物や抱っこの手間に疲れは募るが、心の中には「早めに相談して安心したい」という思いがあった。
相談室に入ると、専門の保健師と心理士が温かく迎え入れてくれる。「今日はどうぞリラックスしてくださいね」と微笑む声に、あやの胸のざわつきが少しだけ和らぐ。しかし、心の奥底では不安がぐるぐると渦巻いていた。
「お二人とも、最近の様子について教えてください」
保健師の問いに、あやは一つひとつ小さな出来事を丁寧に説明する。泣き声の差、目の動き、手足の反応の違い。健太も横でメモを取りながら、時折赤ちゃんの動画を見せる。専門家は細かく観察し、時折質問を挟みながら二人の不安を受け止めてくれる。
「なるほど…少し発達の偏りが見られますが、今の段階では確定的な診断はできません。家庭での観察がとても大切です」と心理士。
あやは小さく息を吐き、目に涙を浮かべる。「でも…もし障害があったら…どうすれば…」
保健師は穏やかに手を握り、「焦らなくて大丈夫。必要な支援や療育は早めに受けられます。ご家族で支えながら、一歩ずつ進めばいいんです」と言葉をかける。
帰宅途中、健太は赤ちゃんを抱きながらつぶやく。「僕たちが一緒に考えればいいんだ。どんな個性でも、支えられる」
あやは涙をぬぐいながら頷く。「二つの命、ひとつの家族。これからの毎日も、二人で乗り越えていく…」
家に戻ると、赤ちゃんは昼寝をしている。あやと健太は静かにその寝顔を見つめながら、改めて心に誓う。どんな困難があっても、二人の命を守り、愛し続けること。専門家の助言を受けながら、二人で育児の道を少しずつ築いていく決意を固める夜だった。




