ハットン邸の冒険-エピローグ-
ーハットン一家の名誉が回復された翌日ー
ペテル、エマ、エゼ、ジェラの4人は、学校帰りにハットン邸によることにした。
道中、お小遣いを出し合って花束を買うことにした。
エゼはペテルに王子なんだから全額出してくれよと文句を言ったが、
「僕のお小遣いは税金から来ているからね」と言って4人で分け合った。
ハットン邸の前には、フレイヤが建てた石碑があり、割れていた窓ガラスや朽ちかけていた屋根などは今後市が修復する予定となっていた。
子どもたちは石碑前に花束を置き、ハットン一家の冥福を祈った。
すると、ぽわっと音がし、輪郭が定かでないミレイのほかに、大人の男の人と女の人が一緒に現れた。
男の人は一歩前に出て「君たちのおかげで、町の人たちは過ちに気づいたようだ。ありがとう」と頭を下げた。
女の人は「ミレイが一人ぼっちにならずに済んだのはあなたたちのおかげです。」と泣きながら礼を言った。
ミレイは「お父さんとお母さんが戻ってきたの!これからもこの屋敷にいるから、たまには遊びに来てね!」と笑顔で言った。
そうして、子供たちが返事をする暇もなく、ハットン一家3人の輪郭はぼやけていき、完全に消えた。
エマの目には涙が浮かび、エゼは小声で「またな」といい、ジェラは何も言わず手を振った。
ペテルは、石碑に向かってつぶやいた。
「ミレイ、もう寂しくないね。お父さんとお母さんと、仲良くこの屋敷で暮らしてね」
後年、ハットン邸は市の重要文化財となり、偽りの神に立ち向かった家族への称賛と町の人々の反省を促すランドマークとして後世に受け継がれるのであった。




