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ハットン邸の冒険-下校-
「なぁペテル、ジェラ、ハットン邸って知ってるか?」
エゼは下校準備をしている二人に話しかける。
ジェラは「あぁ知ってる。ポートシティ近くにあるお化け屋敷だろ?」
「そう!そのお化け屋敷さ、夜な夜な女の子の泣き声が聞こえるらしいぜ。」
「やめろよ、僕そういう話苦手なんだよ。」
若干嫌がるジェラ。
ペテルはポートシティについて詳しくはないが、怪談の類は好きだった。
「なんか興味あるな。」とつぶやくと、
「だろ!?今夜忍び込もうぜ!」とはしゃぐエゼをエマがたしなめる。
「こら!今の話聞いてたわよ!あんたたち、勝手にハットン邸に入ったら先生に怒られるわよ!」
「まぁいいじゃねーか。ペテルにジェラも来るってよ!」
「え!?」と素っ頓狂な声を上げるペテルとジェラ。
「じゃあ夜集合な!ペテルは城を抜け出すの大変だろうけど頑張れ!」
エマは「ちょっと!あなたたちだけだと心配だから私も行くからね!」となぜか一緒に行くことを宣言した。