ユメミライ …配信中…
アイドルに挑戦したチソラの内心。
「こんばんはー!ユメミライ、青色担当のちぃくんです!」
僕が言うとチャット欄が早く動き始める。
『こんばんは!』
『わこつです!』
『こんばんは!配信ありがとうございます!』
などなど、たくさんのチャットが流れていく。
「君たちこんばんはー!全く、こんな時間に起きてちゃだめでしょー?、、、え?"ちぃくんが呼んだからきたんですよ!!"、、、あははっ。そーだねぇ、ごめんごめん。やっぱ来てくれて嬉しい。」
僕が笑うとやっぱりまたチャット欄が早く動く。
「えーと、なになに?"今日の内容は?"えっとねぇ、サムネと題名にもある通り、ちぃくんへ質問!〜チャンネル登録者30万人記念〜だよ!、、、、"初見です"初見さんいらっしゃいませ〜!、、、、"つくねくんがツイートしてる"えぇ、うそ〜!、、、、ほんとだ〜!、、、"ちぃへ質問やってるって言ってたので聞きます。今年の誕生日に欲しいものはなんですか。いっつも悩むから教えて(•ᴗ•❁)"、、、かわいいなあ。」
チャット欄は「優しい」とか「メンバー想い」とかがたくさん流れてくる。
配信をやっていて、こういう温かい空間が僕は好きだった。
「誕生日〜?そうだな〜。ユメミライが始動して2年目ってことで、僕の誕生日も2年目なわけだけど、何がほしいとか特にないな〜。リア友にもらって嬉しかったものとかはあるんだけど、メンバーからもらったプレゼントって特別な感じするんだよね〜!つくねがくれるなら何でも嬉しい!、、、って言って毎回困らせるんだけどねw」
僕が話せばみんなが反応してたくさん話してくれる。
雑談をたくさんして、みんなと仲良くなる。
配信が終わったらエゴサしにいく。
みんなが嬉しいって言ってくれる。反応は必ず返してくれるし、アンチにだって負けられないくらいのフォロワー数。僕が病んだらみんな心配する。だから、中学生の時の僕とは全然違う僕になった。
ヒナが好きになってくれた「チソラ」と「ちぃ」はきっと別人だ。
人は、いろいろな顔を持つ。
自分でも知らない、性格がある。
アイドルになってたくさん学んだ。
明るくすること、怖くなった時の対処法。そして、僕にも味方がいるっていうこと。
誰も信じられないことがあるけど、それでも進めば味方ができる。離れていってしまったら悲しい。でも、きっと味方になってくれる人がいる。
苦しいを越えれば想像もつかなかった未来が来るということ。
やっぱり未来はわからない。
未来が明るいなんて、そんなのわからないけど。でも、怖いわけではない。
アイドルに挑戦して、僕が無知だったことを知った。
普通になんて縛られていたらきっとこの世の中では生きていけない。
でも。誰かに助けを求められるということはすごくすごく大事だということ。
君も、忘れないでほしい。
楽しんでもらえたでしょうか?
読んでくださってありがとうございましたー!