旅の目的地に着きました
着いたお屋敷は大きかった。家というよりも屋敷だね。城まではいっていないと思う。多分、木と石を組み合わせているようで、二階建の正面真ん中に大きな扉でそこから横に広がっている形式でした。凄いよね。通って来た街並みも西洋を想像するような、じっくりと観光したいと思わせるもので、初めて見るものばかりでした。
何度も言うようだけど、三歳だからね。推定三歳。今まで家の外に出掛けたことはなかったよ。しかも、外で遊んだこともないかも。あれ?一回も家から出ていない?まあ、そんなこともあるでしょう。
それにしても初めての外出が長期お泊りって、なかなか考えにくいけど・・・。
「ようこそ。いらっしゃいました。ラック様、スウ様。ケリー様」
父の名前はラックというようだ。へー。
「お招きの要望によりお訪ねいたしました。ラックとスウ、ケリーです」
「よろしくお願いします」
「よろしくお願いいたします」
三人そろって挨拶として軽く目線を落とした後、招いてくれたご夫婦を視界にいれると、頭脳労働を得意とするような見た目の男性と騎士のような女性が出迎えてくれた。挨拶とか礼儀はあまり堅苦しくは無いようで、頭を下げることはなく、握手等の身体接触もない文化のようだった。
ケリーと二人でこれから目的達成まで、このお屋敷に滞在することになるようだ。
目的達成って何かって?流石に気になるよね。聞きましたよ。
「我が家にも子宝という幸運を引き寄せて頂けると!!」
騎士のような服装でキイトと名乗るなり、待ち望んでいたことを隠しもせずに目的を告げてくれた。
そう、聞いた目的は妊娠だそうです。
「いえ。あくまでも可能性です。確約はできません」
「確かに。それはそうだろう」
「ああ。そうだった。すまない。来ていただけたことで気が高ぶっていたようだ」
「無理もない。ラック殿の状況を見ているとな」
「そうなんだっ!」
父が冷静に告げるも、ご夫婦で興奮を抑えきれないようだった。ん?我が家もそうだったのかな。子宝三人恵まれましたけど。
父は苦笑しながら、私の背を押し少し前に出しながら話したところによると。
「ええ。スウのお陰で我が家も三人もの宝に巡り合うことができました。その幸運を皆さんへとのことで、まだ小さく能力は確定しておりませんがスウをこちらに」
「ああ。こんなに幼いうちから本当に申し訳ない」
「そうだな。まだ推測の出ないうちに急かして来ていただいたのだ、余計な圧力とならないよう気をつける」
「ありがとうございます。そう言っていただけると」
一応、説明してもらったところによりますと。私が家にいる、もしくは近くにいると、魔法が使えないそうです。以上。いやいや、全然説明になってないし、分からないし、ということで食い下がりました。
でも、両親もしっかりした能力については不明だったようで、こちらの分析と解析力に優れて、子宝に恵まれにくいご夫婦の所に派遣された訳です。
こちらで、私の能力を解明しつつ、お二人にも子供ができたらお得だということのようです。それならば、もう少し大きくなってからでもと思ったのですが、私の能力が危険とまではいかないのですが、方々に支障がでるようで、一人で動けるようになったことと、思いのほか精神的に大人だということで決行になったのです。
精神的に大人だと思われたのは、たぶん転生したからね。産まれる前のことはほぼ思い出せないし、これが夢かもと思ったことだけしか、転生の根拠はないんですが・・・。記憶と違うようなという違和感だけかー。
まあ、そんなこんなで私の能力解明いたしましょう。




