いまだ夢の中
そろそろ、現実を見るべきかなー。
でも、まだ夢かもしれないし。
夢の中で夢だと思い込んでいるだけかも・・・。
あ、また周りが騒がしく。
体は浮き上がるし、口から何か入れられているし。
これは、もう赤ちゃんだよね。
赤ちゃんは視力があまり良くないっていうし、体が重いのもまだ発達段階なんだろうなと。
さて、気合いをいれて現実を見るか!
まあ、そう頑張りを見せてもすぐに視界が良好になる訳でも、体が動くようになる訳でもなく。
よく分らないなりに、ばたばたと運動しつつ、周りの言葉を聞かないと。
まずは意思の疎通を目指そう。
「スウ」
この単語はよく聞くなー。
もしかして、名前かな。
答えてみるか。
「あー」
「○○ー スウ ◎□◎×○△×△○△○×」
いや、長い。
長いよ。
何を言っているのか分らないよ。
もっとゆっくりでお願いします。
うん。
寝てた。
やっぱり、夢じゃなさそうだなー。
これを現実だと思って生活していかないと、厳しいよね。
夢だと思って適当に過ごしたら、将来が!!
さて、今日もしっかり聞いて、動いていこう。
じたばた。
おや。
今日は、早起きしすぎたかな。
周りは騒がしくならないし、あまり明るくないような。
それか、これは夜?
皆、寝ているのか。
起こしたら悪いかなー。
誰か起きてきちゃったらその時はその時で、運動しよう。
いち、にー、さん、し、ごー、ろく、しちはちっ、きゅう、じゅ。
「あー、うー、う、う、おー。お。あうおおー」
「スウ×□×○○×△○□○◎」
わ。
驚いた。
いつの間に!
起こしちゃってごめんね。
「おー」
「○○」
はい。
そんな感じの毎日を幾度となく繰り返してですね。
頑張りました。
多分、記憶を持って転生したという感じでしょう。
転生した先は人、人、人でした。
左から、父、母、おそらく乳母的な人かな。
乳母かどうかは微妙です。
お乳貰ったか覚えてないんですよ。
それは、仕方がない。
赤ん坊の頃の記憶はもう、彼方!
本当に産まれ変わったので輝かしい将来に向かって進むのみですよ。