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本当のはじまり



 一人自分の部屋に籠る女は自分の髪をかきむしっている。自分のものになると信じていた男性を手に入れる事が出来ない感情を吐き出す場所がないのだ。極めつけは、二人の愛し合う姿を二度も見てしまった事。


 「あんな大勢の前で……信じられない」


 女はブツブツと呟きながら、鏡を割った。自分の大切にしていた思い人からもらったオルゴールを鏡にぶつけたのだ。


 全て壊れてしまえばいい、そう思いながら行動に移したのだがオルゴールが女の運命を止めるかのように、破損してしまう。その姿に気付いた女はボロボロと涙を流しながら、願った。



 あたしは全てを手に入れたいと──



 すると壊れたオルゴールから黒い闇が放出され、女は飲まれていく。数秒の時間しか経たないうちに、闇は部屋中に充満し、女を本来の姿へと戻していくのだ。


 女は何が起こっているのか分からないながらも、割れた鏡で自分の姿を確認する。するとそこには黒く長い髪を揺らせながら、紫色の瞳の自分が写っているのだ。


 「これは誰?」

 <それはあたし>


 誰かの声に導かれるように、説得されていく女は、本当の自分の役割と運命を知るのだ。




 「The darkness is on your back」


 その言葉を残して──

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