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第25話:思惑



つまらない邪魔が入ってラーシャルはご機嫌斜めなの ──Third ラーシャル


ま、やっぱり殺したでしょうけどね ──Fifth エヴァンス




 BLADEが伏魔殿にたどり着けいて約5分後、


「ラーシャル」


「はいなの」


「喜べ、BLADEといの一番に殺らせてやる」


「ラーシャルが殺っていいの?」


「ああ だが逃がしたときは追うな その時は、エヴァンスを見張れ」




 ──追うな、なんて言われていなければ……

 ラーシャルは苛立っていた。あのとき、



 ガキィッ!


 高い金属音、ラーシャルは首筋に向かっていたウルスラグナの一撃を鞘を引き上げて防いだ。


(押しきれない……! こいつ……、このナリで俺より力が……?!)


「BLADEは殺すの グラナの命令なの」


 力任せにレグナを弾き飛ばしたラーシャルは、鞘だけで居合いの構えを作った。


(何をっ……)


 『偶刀・禍夢威』


 ラーシャルは何も納められていないそれを引き抜いた。


 同時に追撃してきた悪魔の魔術がそれに重なった。

 相殺──、数十の魔術が、たった一閃に書き消される。


「っ……!!」


 レグナはラーシャルに背を向けて逃げた。そうでなければおそらく、死んでいた。





「──あれさえなかったらラーシャルはBLADEと遊べてたの つまらない邪魔が入ってラーシャルはご機嫌斜めなの」


 その邪魔をした悪魔共を切り刻んだ、血まみれのラーシャルにエヴァンスは辟易する。


「それで、どうして僕のところへ?」


「だってエヴァンスは暇そうなの ラーシャルはつまんないから遊んで欲しいの」


「なるほど、では少しおもしろくして差し上げましょうか」


「是非そうお願」


 ──殺気を感じてラーシャルは刀を引き抜いた。


 ……つもりだった。

(遅っ… べぎぃっ!!


 抜き手より速く手首に蹴りを捩じ込まれて手首の関節が砕ける。

 Fifth エヴァンスの『遅延(スロウ)


「あぐぅ……」


 ラーシャルが飛び退く。その動作も『遅延』が働いていて酷く緩慢だったが、エヴァンスはあえてそれを追わなかった。


「居合いさえ潰せばあなたは並の悪魔と大差ありません あなたは僕の目的とは基本的に無関係なんで、いま退くなら見逃しますが?」


「ラーシャルはいまので本気で怒ったの……!」


 鞘を縛っていた腰の紐を解き、鞘を踏みつけて固定し左手一本で長い刀を抜く。


「残念です」


 エヴァンスは片手を真上に突き出す。


 その手のひらの先に魔術によって風が集約する。


 それが、膨大な体積にどこまでも膨らんで行く。


「なっ……ラ……ラーシャルは、そんな術しらないの」


 エヴァンスが発動したのは《圧砕の風塊(フィクシィ・ストーム)》、本来は何の変哲もない風の魔術に過ぎないはずなのに……


「お、大き……」


 人間大の風圧の大砲、それが更に膨張を続ける。


「発動限界、ってご存知ですよね?」


 震術、魔術の基本となる理論の1つ。


 1つの術の威力には限界がある。それ以上の力を持って術を発動しようとすればそれは全く別物の術になってしまったり、暴走して崩れてしまったりする。


「僕は魔術が発動したあとに手元を離れるまでのあいだに『遅延』を働かせてそれ以上の魔力をプラス出来るんですよ」


「も、目的は何なの?! 魔王のクセにどうしてラーシャルを……」


「つまらない復讐ですよ “彼”と似たような物です」


 ゆっくりとエヴァンスの手元から風の大砲が離れる。


 ラーシャルは刀を構えた。

 が、利き腕の使えず魔術の得意でないラーシャルにその一撃を防ぐ術はない……


「お、お願い……助けて……」


「残念です もう少し早くその言葉が出ていたら」


 エヴァンスは『遅延』を遮断した。


 まるで早送りされたように風の塊が本来の速度を取り戻し──、ベキベキと嫌な音を立ててラーシャルを圧し潰した。


「ま、やっぱり殺したでしょうけどね」


 エヴァンスは狂気を孕ませた笑みを浮かべる。




 もうあと10話ぐらいで完結するかな?


 終わり方はイメージはあるけど文章にはまだ出来てない


 ただ全部の問題が綺麗に解決してみんな幸せに暮らしました的な終わりかたは真昼はあんまり好きじゃない



 とりあえずいまは戦闘シーンに力を入れたい



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