第24話:神の左手 悪魔の右手
どっちも俺っちが欲しかった…… だけど人間がくれなかったものサ ──“半神” シーク・ツェイベル
冗談じゃない……! ──【銃の王】シャルツ・ディバイト・アークエッジ
シャルツ・ディバイト・アークエッジは高エネルギーの刃に対して咄嗟に後方に跳んだ。
まるで線を引いたようにエネルギーの刃は超高熱の赤い軌跡を残して軌道上の石材を溶解させた。
シャルツはその剣を知っている。かつて“偉大なる剣”と呼ばれた大悪魔が振るった可変型の機械剣──、《機械仕掛けの神》
エクスシリーズと呼ばれる魔界の武器の中でも最高傑作と謳われる作品だ。
「《機械仕掛けの神》 王国の武器庫にあるはずのそれを、どうして……?」
「……王都から逃げるときに拝借したサ 俺っちは結界の中で生まれた半神──、結界を破るために必要だったサ」
「ベリアルホープ……?! 実在したのか、どうして悪魔の側に……」
「ラーシャルは俺っちを同族だと言ったサ……!」
トランス ソード&シルド
(盾と剣……、なら)
シャルツは露出した手足を狙う。照準の定まった4発の弾丸が別々の四肢とへ飛ぶ。
トランス フルディフェンド
「!」
《機械仕掛けの神》が透明な板のように可変した。
(45mmの圧縮震力弾を弾いてる なんて防御力……!)
視界の塞がっていないシークは《機械仕掛けの神》を盾に突っ込む。
「ルシフは純粋に俺っちの能力を評価してくれたサ……!」
「くっ……」
シャルツは真横に跳び、射撃する。普通の人間からすれば限界に近い速度だが、悪魔の身体能力を持つシークは易々と反応し盾を動かしそれを弾く。
トランス ツインブレード
シークの手に60cmほどの双剣が現れる。
「どれも俺っちが欲しかった……、だけど人間がくれなかった物サっ!!」
間合いは既に剣の領域──、
『電速の刺突』
だがシャルツには瞬撃震がある。地面から突き出した電撃のレイピアがシークに突き刺さる、
寸前で、砕けた。
──空気は基本的に絶縁体だ。震術はその理屈を強引に押し通しているに過ぎない。
だからシークは弱い風の魔術を連続させて雷にぶつけそれをねじまげたのだ。
「!!」
剣がシャルツを薙ぐ。震術に意識を移して隙を伺っていたシャルツは咄嗟に反応出来ない。
それでも僅かに身体を後ろに逸らした。
ザクッ……!
嫌な音を立てて腕の肉に剣が突き刺さる。
直後の2撃目。
ガキィッ!!
これには反応した。カイン&アベルのグリップを刃に叩きつける。
が、単純に力負けしたシャルツの身体は衝撃に負けて大きく吹き飛んだ。
「これで、終わりサっ!」
トランス グレートソード
ジャックウルフの群れを一撃で葬った高エネルギーの刃を持つ大剣が組み上がる。
──システムオールグリーン
エネルギー充電率98、99、100──《偉大なる剣》発動
「冗談じゃない……!」
シャルツが呟く。
シークが剣を振り下ろす。
刹那、吹き飛んだままのシャルツの身体が不自然に真下に叩きつけられた。
「なっ……?!」
磁力術式──、スティアが以前高速移動に使った物と同様の術式だがあれは元々『レールガン』という兵器を作り出すためにシャルツが開発した物だった。
シャルツの身に付けているいくつかの金属の部品が反応し、真下に力が働いたのだ。
対して魔界の物質で出来た《機械仕掛けの神》は磁力になど反応しない。
膨大なエネルギーを持つ《機械仕掛けの神》の刃が、彼女の真上を通過する。
「今度レグナと結婚するんだよねェ、僕っ!」
シャルツは真上にある剥き出しの腹に向かって銃を突き出した。
──許されざる者
極大の白い閃光がシークを撃ち抜いた。
「ちく……しょう……」
「君がどんな生き方をしてきたかは想像がつく 君は何も悪くなかった…… 全部僕らの罪だ」
だけど、死ね
友達の家に泊まりに来てる
目の前に1万円札がある
これ、パクったらこいつは俺にどんな顔するんだろう
まあやらんけど




