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猫のトラ

作者: よんじゅうに

トラはお母さん猫と一緒に 私の家の庭に来ました

トラジマだったので 私がトラと名づけました


兄弟猫のチョビは口元にひげの様な模様があり

チビはその名の通り一番ちいさかったからチビと名づけました


庭にはいらなくなった学習机があり

その段差を兄弟みんなで行ったり来たりしていたね


庭に面した窓の網戸に飛びついては よじ登ろうとしていた その様子を面白がって見ていたよ


ある時チビが片目にザックリ傷をつけて ピンポン玉ぐらいに腫れ上がらせて来たことがあった

びっくりして 心配したけど 数日後には何事もなかったように治っていた 


そんなトラたちとの日常はお母さん猫から自立するまでの短い期間だった

それは私に訪れたささやかな幸福な時間だった


お母さん猫が大きなお腹で庭に現れたのは 私が辛い思いをしていたときだった 家で動く気力もなく 床に寝ころんでいたとき 身重のお母さん猫が庭に来ていた


私がそっと差し出したミルクをお母さん猫は飲んでくれた


それからだった お母さん猫にミルクをあげるようになったのは

ほどなくして お母さん猫はトラたちを引き連れて庭に来てくれるようになった

庭にトラ チョビ チビが横になっている姿は写真に残し今でも大切にしている


トラだけ大きくなっても遊びに来てくれた ある日私の母がご面会と言うので 何かと思い 行ったらトラがいた 母も私がいない時にトラたちにミルクをあげていたようだった


トラとすごす時は好きな人の隣にいるようだった  

なにも言わず時が過ぎていく それだけで幸せだった  


家を離れることになり 久しぶりに訪れた庭でトラに会えたのはトラの野生のカンだったのかな

すごく嬉しかった


あれから何年も経ったけど ふと思い出してはあたたかな日々に励まされている






読んでくださりありがとうございます。

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