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日曜日。僕は家で何をするわけでもなく、家でぼーっとしていた。
ピンポーン。インターホンが鳴った。
「……何だ?」
宅配便で届く予定のものもないので、僕は首をかしげた。すると珍しく美夜が玄関のほうへとパタパタと走っていった。美夜が応対をしてくれるなんてここ2年で初めてかもしれない。美夜も変わってきてるんだなと思っていると玄関に誰かが入ってきた。
「お邪魔しま~す」
僕はその声に思わずソファから飛び起き、玄関を覗きに行った。
「……ひかり?」
「うん……かげくん、お誕生日おめでと」
そう、玄関にはひかりが微笑みながら立っていた。
「……なんで家に?」
「かげくんの誕生日だからに決まってるよ」
「……いや、まさかこんな急に来るなんて……僕にも心の準備ってやつが……」
実際、僕の心臓は今ばくばくと勢いよく血液を身体中に送っている。体が熱い。
「いや〜かげくんもそんなに取り乱すんだね〜いつもはクールな感じなのに」
「……そりゃ、学校一の美少女が急に家に来たら取り乱すよ……」
「が、学校一の……び、美少女!?」
今度はひかりが顔をどんどん赤くしていく。それを見たら何故か僕は落ち着いてきた。
「ま、またそんなこと言って」
「事実だから」
僕の言葉を聞いたひかりが頭から湯気をボフッと出した。どこの漫画の演出だよって感じだ。とにかく、ひかりはしばらくはダメそうだ。「ふふふふっ」とか言ってニヤニヤしている。幸せそうなのでいいのだが。
「……本当に、ただの友達なんだよね?」
そう声が聞こえた。美夜だ。ひかりが急に来たことに驚いて美夜の存在を忘れてしまっていた。
「……本当だよ」
「ふーーん。それにしては、ねえ?」
「何が言いたいんだよ……?」
ジトっとした目で見てくる美夜を僕は見る。
「……それより、もしかして美夜はひかりが来ることを知ってたのか?」
僕は、美夜が玄関まで光を迎えに行ったことを思い出してそう聞く。
「……なんか、ごまかされた気がするんだけど……」
美夜が、さらに視線がさらにジトっとしてきたので、僕は思わず目をそらす。
「……まあ、ひかりちゃんが来るってのは知ってたよ」
「連絡来てたのか?」
「うん。ラインで」
あっさりと美夜は頷く。前にひかりからなんとなく聞いてはいたが、本当にラインを交換してるのか……何を話すのか非常に気になるところではある。
「なんで僕には教えてくれなかったんだよ?」
「ひかりちゃんがサプライズって言うから……」
「ひかりにはめられたのか……」
まあ、そのひかり本人は今も頭から湯気を出して固まっているのだが……
「……とにかく、ひかりをどうにかしなきゃな……」
僕は、ひかりの頭に手を置きわしゃわしゃと頭をなでる。
「……ひかり。起きろー」
結構強めに撫でたので起きると思ったのだが……ひかりはもう一度頭から湯気を出して、「……頭なでなで……かげくんが頭なでなで……」と言いながらしゃがみ込んでしまった。
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