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前話のその後の女子サイドは、いつか書く予定です。(多分ね)

 体育祭当日。


 体育祭という行事を僕は特別好きな訳ではない。かと言って嫌いなわけではない。授業が無いのは嬉しいが、一日中太陽に焼かれ続けるのは苦痛なのだ。


 そのため、今までは楽に競技を流してきた。しかし、今年は少し頑張りたいと思っている。理由はわからないが……


「100メートル走に出場する選手は集合場所に集まってください」


 アナウンスが流れる。


「……じゃあ、行くか」

「優。お手柔らかに頼むよ」

「いや、そういう訳にはいかないんだよな……」


 優は少し困った顔をする。


「僕は、身体能力お化けの犠牲になるのか……」

「いや、だから、お化けいうな」

「それにしても、僕たちが一緒に走るグループ、足速い人ばっかだよね……」


 僕の言葉になぜか優は申し訳なさそうな顔をしてくる。


「……まぁ、かげも足速いから大丈夫だろ……」

「そうだといいけど……」


 今日の僕のコンディションは最高なのだが、やはり不安だ。


「かげくん。頑張ってね」


 ひかりがこっちを見て微笑んでくれる。今なら一位が取れる気がする。ここ一ヶ月毎朝走ってきた成果を見せる時だ。


「うん。頑張るよ」


 僕はそう言って微笑み返す。


「……うし。行くか」


 優が気合を入れなおすようにそう言った。







 ◆◆◆


「位置について。よーい……」


 優が緊張しているのが横目に見てもわかる。


 空砲が鳴り響く。

 僕は勢いよくスタートする。スタートダッシュの時点では優の次に早くに走り始めることができた。


 しかし、その直後……アナウンスが聞こえた。


「第3レーンフライングです」


 僕は足を止める。この学校では、厳しめに審判も行われるので、それに引っかかったのだ。


「第3レーンは……優か」


(珍しいな……緊張していたからか?)


 僕は優の方を見る。優は渋い顔をしていた。


「では、もう一度スタートラインに並んでください」


 スターターが言う。流石にフライングをしたからと言って失格にはならない。


 並んだ優の方を見ると、さっきよりもさらに緊張しているのが見えた。


(……これは、優はスタートダッシュ失敗するかもしれないな)


 そう思ってしまう。失格にはならないが、気持ち的には厳しそうだ。


(……優がスタートダッシュ失敗してもクラスにポイントが入るように僕もしっかりと走らないと……)


 僕は足を叩いて気合を入れなおす。

 審判がピストルを構える。


「位置について。よーい……」


 耳を澄ます。


 パンッ!


 僕は飛び出した。自分でもわかる。最高のスタートダッシュだ。

 足を前へ前へと進める。目の前には誰もいない。


 ゴールテープが迫ってくる。

 そして、そのテープを僕はそのまま切った。

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